東日本大震災からの復興に関する緑環境景観マネジメント研究科/淡路景観園芸学校の取り組み方針(2013年4月版)

Ⅰ.基本的な考え方

 未曾有の被害をもたらした東日本大震災から1年半が過ぎ、本格的な復興への取り組みが始まっておりますが、道のりは険しいものがあります。

 この間、緑環境景観マネジメント研究科/淡路景観園芸学校では、発災以降、さまざまな取り組みを行ってきました。本格的な復興が始まった今こそ、被災者、被災地、そして復興への取り組み支援のため、最大限にできることに取り組んでいかなければなりません。

 当校が被災地から遠隔地にあるという地理的条件、研究分野が緑環境に関する分野、などという前提を考え、現地での様々な支援活動は、兵庫県、大学ネットワークや学会などの広域連携組織と一体で、緑環境景観マネジメント研究科/淡路景観園芸学校としてはその一部をバックアップする活動に協力することが適当と考え実施してきました。その結果、同じ公立大学である宮城大学と包括的な連携協定が結ばれました。

 1年半後の今、改めて、自らの立ち位置をしっかり認識し、そこから「息長く取り組んでいくこと」が必要であると考えます。

 本方針は、緑環境景観マネジメント研究科/淡路景観園芸学校に属する者が、腰を据えて取り組んでいく行動が取れるよう、今回の震災の特性とこの1年半の支援活動を踏まえ、緑環境景観マネジメント研究科/淡路景観園芸学校のとるべき行動の方向性について確認し、それにそって行動・活動していくため作成したものです。
なお、本方針は2012年10月に作成し、その後の状況変化に対応して、適宜見直しをしていくものです。
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Ⅱ.緑環境景観マネジメント研究科/淡路景観園芸学校として取り組むべき支援活動及び研究

 昨年度は、主に避難生活や復旧への支援活動を中心に実施してきましたが、本年度より復興への支援活動もスタートさせました。当面これら2つの支援活動を実施していく予定です。

 <避難生活、復旧への支援> 2011年度~継続中

(1) 被災地域の方々を受け入れる側に対する研修の実施

 今後、被災者を受け入れる側として、園芸療法活動等をとおして、被災者支援活動に携わろうとしている県民等に対して、
・被災者の心理的ケアのため、身につけておくべき基本的な考え方
・園芸療法による災害支援のボランティアによる支援についての具体策
・園芸療法のノウハウを活かした被災地への支援のありかた
などを教授する研修を実施します。

①兵庫県園芸療法士に対する被災者支援のための研修

〇 園芸療法課程教員の豊田正博、天野玉記を講師とし、兵庫県園芸療法士を対象とした研修会を開催しました。兵庫県園芸療法士23名が参加し、こころのケアと花とみどりを活用した支援についての研修会を開催しました。

 

②兵庫県園芸療法士と地域ボランティアを希望する人に対する被災者支援のための研修

〇 NPO法人アルファグリーンネット会員や一般に広く呼び掛け、花とみどりによる被災者支援拡大研修会を開催しました。2日間を通して、兵庫県園芸療法士21名、一般73名が参加し、うち49名から被災者支援ボランティア登録がありました。

 詳細を知りたい方 → http://www.awaji.ac.jp/htcp/shien/support/volunteer

(2)兵庫県に避難している被災者を対象とした支援活動

 兵庫県に避難している被災者の方々を対象とした「花・みどり・ふれあい体験」などを兵庫県園芸療法士会などと連携した支援活動を実施します。

①「花・みどり・ふれあい体験」などを兵庫県園芸療法士会などと連携した支援活動

〇 2011年7月9日、神戸市西区にて「第1回花✿みどりふれあい体験」を開催。教員2名、兵庫県園芸療法士5名がハーブ手浴、お花のお弁当箱作りのプログラムを実施し、6名の避難者が参加しました。

 詳細を知りたい方 → http://www.awaji.ac.jp/htcp/shien/event

〇 2011年10月2日、明石市にて「第2回花✿みどりふれあい体験」を開催した。兵庫県園芸療法士5名が暮らしの中にみどりを取り入れ、癒しの時間・空間を提供したいと考え、ハーブ手浴と観葉植物の寄せ植え、ルームコロン作りのプログラムを実施し、4名の避難者が参加しました。

 詳細を知りたい方 → http://www.awaji.ac.jp/htcp/shien/event_2

〇 2011年12月11日、神戸市中央区にて「第3回花✿みどりふれあい体験」を実施した。教員1名、兵庫県園芸療法士6名がドライフラワーや木の実を使ったリース作りのプログラムを実施し、9名の避難者が参加しました。

 詳細を知りたい方 → http://www.awaji.ac.jp/htcp/shien/event_3

〇 2012年3月4日、淡路景観園芸学校にて、「第4回花✿みどりふれあい体験」を実施した。教員1名、兵庫県園芸療法士6名がオリジナル鉢作りや芽出し球根の寄せ作りなどのプログラムを実施しました。11名の避難者が参加しました。

 詳細を知りたい方 → http://www.awaji.ac.jp/htcp/shien/event_4

②NPO団体等が実施する被災者支援活動への協力等

〇 2011年5月22日、東日本チャリティー神陵台E、Eバザーへ参加し、教員1名、兵庫県園芸療法士3名が参加し、来場者にハーブ手浴を行ないました。

 詳細を知りたい方 → http://www.awaji.ac.jp/htcp/shien/support/shinryodai_bazaar-2

〇 その他支援活動とし、株式会社サカタのタネより提供いただいたジフィー(※簡易種まき用土)とマリーゴールドの種の兵庫県内避難者への提供、届けました。

(3)被災地における園芸療法を軸とした支援と普及啓発

 被災者支援担当者への園芸療法プログラムの実施と園芸療法による被災者支援プログラムの紹介、普及啓発を図ります.2011年度3回実施しました。引き続き2012年度も3回程度開催の予定です。

〇 2011年9月11日~14日の4日間、盛岡市、奥州市、陸前高田市、釜石市において、岩手県立大学から要請を受け1回目の園芸療法を活用したストレスマネジメント研修会を4か所で開催し、のべ約100名が参加しました。

 詳細を知りたい方 → http://www.awaji.ac.jp/htcp/shien/support_report
 
〇 2011年11月1日~3日の3日間、岩手県盛岡市において、盛岡市の精神病院において病院スタッフ、養護施設指導員、養護教員40名に、園芸療法の講演と演習を実施し、警察本部生活安全部等の要請を受け県警少年課補導員50名へ、園芸療法の講演と演習を実施しました。また、北上市沿岸地域被災者支援プロジェクトチームの要請に応え研修会に参加し、震災支援者に対する園芸療法を活用したストレスマネジメント研修会の活動報告を行いました。

 詳細を知りたい方 → http://www.awaji.ac.jp/htcp/shien/iwate-shinsaishien2

〇 2012年2月18日~19日に、岩手県立大学と共催で2回目の園芸療法を活用したストレスマネジメント研修会と、陸前高田の仮設住宅で園芸療法による震災支援を実施しました。

 

〇 2012年9月29日、宮城県仙台市において、県内の震災支援を行っている園芸療法士ら6名と、幼児・児童・生徒らを対象とした園芸療法の活用についての研修会を実施しました。

 

〇 2012年9月30日~10月2日の3日間、岩手県盛岡市、大船渡市、宮古市の3か所において、岩手県立大学に要請を受け3回目の園芸療法を活用したストレスマネジメント研修会(幼児・児童・生徒らを対象とした園芸療法の活用について)を開催しました。養護教諭、教諭、スクールカウンセラーら、のべ66名が参加しました。

 

(4)景観園芸による仮設住宅の環境整備等の復興支援プログラムの実施と普及啓発

 景観園芸による緑花活動、植栽活動を通してのコミュニティの醸成、子供のためのプーパーク活動等の実施と、同活動を通して景観園芸による復興支援プログラムの普及、学生に対する同プログラムの修得を図ります。

〇 2011年9月4日~6日の4日間、地元のNPO組織の要請を受け、石巻市、南三陸町の仮設住宅で暮らす住民や子供たちを対象に、園芸療法を活用したプログラム(フラワーアレンジメント)や緑化支援等を行いました。またプレーパークを通した支援プログラム等を教員学生のチームにより実施しました。合わせて、仮設住宅の環境改善に資する提案等を行いました。また、南三陸町建設課に支援出向している県都市政策課の方と連携をとりつつ、南三陸町市で展開している公園復旧ボランティア活動を支援しました。参加者はのべ170名程度。

    詳細を知りたい方 →    http://www.awaji.ac.jp/gs-ldh/project/higashinihonshien/miyagi_report 

〇 2012年3月18日~3月22日の5日間、石巻市、南三陸町、東松島市の仮設住宅において、当校が開発した菜園キット(木製)や花苗を活用した緑化支援、園芸療法を活用したプログラム、子供たちへのプレーパーク活動等を行いました。これには前回同様、地元NPO組織と連携しました。また、宮城大学から教員や学生による支援もいただきました。主催は(特)アルファグリーンネット及び阪神グリーンネットなどの組織との連携として行いました。参加者は延べ250名程度

 

〇 2012年4月14日~15日の2日間、NPO石巻復興支援ネットワークの依頼を受けて、開成仮設住宅はす向かいの南境ちびっこ広場にて、ダンボールを用いた家づくりやクラフトなどのプレーパークを実施しました。参加者は40名程度。本取り組みを契機にこのNPOが主体となってプレーパーク活動を継続して行うことになりました。(兵庫県のコンサルタント派遣事業)

 詳細を知りたい方 → http://www.awaji.ac.jp/gs-ldh/project/higashinihonshien/playpark_support

〇 2012年5月8日~9日の2日間、東松島市宮戸市民センターの依頼を受け、宮戸島の月浜地区において仮設住宅に住まう被災者とともにまちづくりワークショックを教員及び学生のチームが出向いて行い、更地になった民宿街の跡地利用に関する計画づくりへの話し合いを行いました。翌9日には、宮戸市民センターにて、小野幸男市議会員と会談、今後のまちづくりに対して、兵庫県立大学がコーディネーターとして支援をすることを要請されました。参加者は延べ30名程度。(兵庫県のコンサルタント派遣事業)

 詳細を知りたい方 → http://www.awaji.ac.jp/gs-ldh/project/higashinihonshien/workshop

〇 2012年6月19日~20日の2日間、 前回の5月8日のワークショップに引き続き、教員及び学生のチームが出向いて、19日には東松島市宮戸島月浜地区において、更地になった民宿街の跡地利用に関する計画づくりのワークショップを行いました。この地域は、公園が予定されており、地元住民の希望や与条件を集約して、イメージ図や模型を製作し、次のステップへの話し合いを行いました。また、20日には、400平米の区画に土づくり、花苗の植え付け、播種等を地域住民と共に行いました。参加者は延べ、40名程度。(兵庫県のコンサルタント派遣事業)

 詳細を知りたい方 → http://www.awaji.ac.jp/gs-ldh/project/higashinihonshien/workshop_2

〇 2012年8月24日~26日の3日間、ダイハツ工業、湊川短期大学と連携し、南三陸町の平成の森仮設住宅でプレーパーク活動を、さらに石巻市の黄金浜プレーパーク、西公園プレーパーク、七郷プレーパーク、六郷プレーパーク、古城プレーパークといった5か所でプレーリーダーとして子ども達と遊ぶとともに、公園内の草刈り等の整備を行ってきました。参加者は60名程度。(ダイハツ工業株式会社のみんなのプランコンテスト事業)

 詳細を知りたい方 → http://www.awaji.ac.jp/gs-ldh/project/higashinihonshien/playpark_support_2

〇 2012年9月1日-2日、10月6日-7日のそれぞれ2日間、亀が森公園を楽しもう会、にっこりプレーパーク、ガキっこクラブと連携し、亀が森公園とにっこりサンパーク(仮設住宅)でプレーパークを行いました。その活動の中で学校のグランドと裏山とを一体的に遊び場として活用するプレーパークは、避難路や避難場所づくりにも貢献していることがわかりました。(兵庫県の被災児童元気アップモデル事業)

 詳細を知りたい方 → http://www.awaji.ac.jp/gs-ldh/project/higashinihonshien/playpark_support_3

〇 2012年9月10日-11日の2日間、東松島市宮戸島におけるまちづくりワークショップの継続事業として、教員及び学生のチームが出向いて東松島市の市民協働課、都市計画課等の関連部署及び、地区住民、市民センター所長等と共に、今後のまちづくりについての話し合いを行い月浜公園のマスタープランを作成しました。また、11日には、緑化支援として、バーベナやアリッサムなど花苗の植え付け、播種等を地域住民と共に行いました。(兵庫県のコンサルタント派遣事業)

 詳細を知りたい方 → http://www.awaji.ac.jp/gs-ldh/project/higashinihonshien/workshop_3

〇 2012年11月8日、9日、宮城県、南三陸町(2カ所)、東松島市等において、みどりを活用した支援活動を園芸療法の研修プログラムと合わせて行いました。

 詳細を知りたい方 →   http://www.awaji.ac.jp/gs-ldh/project/higashinihonshien/training_program

〇 2013年3月宮城県石巻市、南三陸町、東松島市等において、みどりを活用した支援活動を園芸療法の研修プログラムと合わせて行う予定です。

 

<復興への支援> 2012年度~

(1)宮城大学との包括的連携協定に基づく復興まちづくりの担い手育成事業の開始

 宮城大学との包括的連携協定、また宮城大学と共同申請した文部科学省「平成24年度大学間連携共同教育推進事業」の採択を受け、震災の被災地に立地する両公立大学が連携して、復興まちづくりの担い手育成事業をスタートさせます。この事業は、今年度より5カ年間の文部科学省からの財政支援のもと、復興まちづくりの担い手(コミュニティプランナーと称します)育成のモデルプログラムの構築とこのプログラムを運営していくセンター組織の設立等を目的としています。

 この事業は、現代GPや特色GPなど文部科学省の教育支援事業の流れをくむ国の大規模事業でもあり、大学全体として取り組む事業ですが、そもそもこの事業開始のきっかけは、緑環境景観マネジメント研究科/淡路景観園芸学校が宮城大学と連携して実施した被災地の支援活動であり、当研究科は、この事業推進の事務局を担い、中心的な立場で取り組んでいく予定です。

(2)農山漁村地域の復興に関する研究の実施

 東日本大震災からの復興計画、懸念される南海トラフ巨大地震を見据えた西日本各地の事前復興計画等を策定するにあたって、どのようなことが必要となるかについて阪神・淡路大震災や諸外国の事例を整理し、それらを参考に何時どのような対策が必要かを明らかにして、東日本大震災の復興に寄与するとともに、南海地震を見据え、あらかじめ備えるべき対策(事前復興まちづくり)の要件や課題を検討していきます。

 特に東日本大震災では農山漁村集落が大きな被害を受けています。これら農山漁村被災地は、震災以前から人口減少、高齢化、産業の衰退等の地域課題を抱えており、農山漁村地域である淡路地域の復興の課程と課題について、都市域の被災地との違いはなにかに視点をおき明らかにすることで、情報提供支援とします。

〇 台湾の楊舒淇先生を招いてのミニシンポジウムの開催
8月11日(土)に、大阪北区天満研修センターで淡路景観園芸学校と(一般社団法人)ランドスケープコンサルタンツ協会関西支部主催で、本校客員教員楊先生(台湾清雲科技大学)をお招きしての『日台農漁村地域における大震災復興検証に関するミニシンポジウム』を開催しました。

(3)淡路島の南海トラフ巨大地震を見据えた防災まちづくり等の支援活動

 授業、課外活動、教員の委員会等への参加などさまざまな機会を捉えて、淡路島の防災まちづくりの支援活動を継続的に実施しています。
 
〇 2012年2月26日、淡路市防災あんしんセンターにおいて、環境防災計画演習の一環として、志筑防災ワークショップを開催しました。市危機管理部と共同で志筑地区の住民に呼び掛け、消防団、町内会役員、小学校、保育園の先生、PTAなど総勢30名が参加しました。そこでの成果をもとに防災マップ(サバイバルマップと心配マップ)を作成しました。

 
(4)2013年3月 宮城県での(特)アルファグリーンネットとの復興支援

 今回は、淡路景観園芸学校の修了生を中心として構成されている特定非営利活動法人のアルファグリーンネットのメンバーと一緒に行きました。いろいろな経験や活動をしましたので、何回かに分けて報告します。

 詳細を知りたい方 → 2013年3月(その1)

 

<復興への支援> 2013年度~

東日本大震災から、早や、3年近くが経とうとしています。この間、高台移転の造成が始まったところもありますが、まだ遅々として復興の展望の見えないところも少なくありません。当校では、震災直後から継続的な支援活動を行っており、ここでは2013年度の活動を示したいと思います。

 詳細の活動内容は、こちら

<復興への支援> 2014年度~

震災後、3年と半年が経過した宮城県ですが、まだ復興は半ばです。しかし各地でみどりを活用した復興支援を行ったり、まちづくりを行ったりしている団体やグループが数多く存在します。今年度も多くの団体と協働で以下のプロジェクトを展開しました。

 1.みどりを活用し、まちを元気にする交流フォーラムの実施(2014年10月)→ こちら

 2.東松島市宮戸島の月浜地区での活動(2015年2月)→ こちら

 3.石巻市の釜谷地区での活動(2015年3月)→  こちら

<復興への支援> 2015年度~

本校の復興支援活動は本年度も継続して実施します。

1.東松島市宮戸島の月浜地区での活動(2015年8月)→  こちら

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