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東日本大震災からの復興支援方針と活動の記録

東日本大震災からの復興に関する緑環境景観マネジメント研究科/淡路景観園芸学校の取り組み方針(2011年10月版)


 未曾有の被害をもたらした東日本大震災から7カ月が過ぎ、本格的な復興への取り組みが始まりつつあります。この間、緑環境景観マネジメント研究科/淡路景観園芸学校では、発災以降、さまざまな取り組みを行ってきました。更に、被災者、被災地、そして復興への取り組み支援のため、最大限にできることに取り組んでいかなければなりません。

 しかし、当校が被災地から遠隔地にあるという地理的条件、研究分野が緑環境に関する分野、などという前提を考えるならば、現地での様々な支援活動は、兵庫県、大学ネットワークや学会などの広域連携組織と一体で、緑環境景観マネジメント研究科/淡路景観園芸学校としてはその一部をバックアップする活動に協力することが適当と考えます。自らの立ち位置をしっかり認識し、そこから「息長く取り組んでいくこと」が必要であると考えます。

 本方針は、緑環境景観マネジメント研究科/淡路景観園芸学校に属する者が、腰を据えて取り組んでいく行動が取れるよう、今回の震災の特性を踏まえた緑環境景観マネジメント研究科/淡路景観園芸学校の立ち位置とそこでとるべき行動の方向性について確認し、それにそって行動・活動していくため作成したものです。

 なお、本方針は2011年10月時点のものであり、その後の状況変化に対応して、適宜見直しをしていくものです。

 また合わせて、いままで取り組んできた緑環境景観マネジメント研究科/淡路景観園芸学校の復興支援状況をお知らせします。


Ⅰ.基本的な考え方

1. 今般の震災の被害の特性と緑環境景観マネジメント研究科/淡路景観園芸学校の立場に関する認識

 今般の震災は、未曾有と表現されるが、その被害の大きさだけではなく、その態様にこれまでの震災とは異なった特性があり、それらは以下のように項目立てられます。

・災害の原因が「津波」であり、近年の震災でよく見られ、また都市づくり上問題となる建物倒壊、火災とは異なること。
・重ねて、これに原子力発電所事故が併発し、避難地域が拡大するとともに、避難者数が膨大な数に達するとともに、避難、仮設生活が多く、長くなりそうであること。
・被災地が広範囲であるが、いわゆる一般的な住宅の密集した都市地域ではなく、漁業、農業地域であること。
・したがって、被災対象が、都市や住宅だけではなく、農地で大面積であること。
・復旧・復興がもとの場所で行われず、別の場所に全く新たに行われる可能性があること。
・原子力発電事故の影響は、被災地のみならず、関西地域にまで大きな影響を及ぼし、節電のなかでの都市運営が求められていること。
・原子力発電事故の影響が、海外に対して大きな「風評被害」をもたらしていること。

2. 被災地・被災者支援の基本的な考え方

1.の認識を踏まえるならば、緑環境景観マネジメント研究科/淡路景観園芸学校としては、以下のような方針にそって、今後の被災者、被災地支援等を行っていくべきと考えています。

・現地で困っている人の役立つことを考え、行動する
・息の長い活動、世間一般の関心が薄れてきたときにこそ行うべき活動に取り組む
・阪神・淡路大震災の被災地としての経験を活かした、その教訓が現地に活きるようなことを行う
・現地に行かなければならない活動だけではなく、淡路にいてもできる支援活動や今回の経験を兵庫県、特に淡路地域に活かす取り組みを行う
・直接前へ出るのではなく、現地で活動する「支援者を支援する」方向で取り組む
・原発事故による節電の大きな影響が全国に及ぼうとしているなか、これからの淡路島や兵庫県のあり方に切り込む

3. 復興のあり方、復興の過程等の研究の基本的な考え方

・本校の特色を活かし研究型の支援とともにプロジェクト型の支援も展開する。
・阪神淡路大震災の再整理を行い現地の関係機関に送る、情報提供支援を基本とする。
・現地での初動研究は広域連携組織の一部として取り組むことを基本とする。

Ⅱ.緑環境景観マネジメント研究科/淡路景観園芸学校として取り組むべき支援活動及び研究

1. 学校の教育資源を活用した被災地域の大学院生等の受け入れ

(1) 大学院での学習を希望する学生を科目履修生として受け入れます。
(対象科目)
・「緑地活用計画論」(23年度前期 斉藤庸平教授)3名まで
・「環境防災計画演習」(23年度後期 斉藤庸平教授)3名まで
・「緑環境景観機能評価論」(23年度後期 山本聡教授)4名まで
・「植生景観構造論」(23年度前期 藤原道郎教授)4名まで
・「緑環境景観政策論」(23年度前期 平田富士男教授)3名まで
・「緑環境景観政策演習」(23年度後期 平田富士男教授)3名まで
・「景観活用デザイン演習」(23年度後期 沈悦教授)4名まで
※ただし、本来所属の大学院との単位互換は、今後当該大学院との調整が必要となります。

(2) 研究活動を継続したいと希望する学生に以下のような学内研究施設・設備等の利用機会を提供します。
 (対象施設等)
 ・学内温室、大型の通風乾燥機、実習林、実技フィールドなど
 (詳細については、こちらを参照)

(3)(1)、(2)を利用する学生に学生スタジオのブースや学内寮の部屋を提供します。
 (スタジオブースの利用内容等)
・学生スタジオのブース(机、椅子、PC一台)5ブースまで
 (寮施設の利用内容等)
・一室(22.5㎡)一名利用 5部屋まで
・利用料:室料無料(ただし、光熱水費は実費)

(4)なお、上記で受け入れた学生が、園芸療法課程の授業科目(一部)の受講を希望する場合、景観 園芸専門研修生として受け入れます。

・「園芸療法基礎」(豊田正博准教授)5名
・「園芸療法の手順」(豊田正博准教授)5名
・「栽培演習」(豊田正博准教授・インストラクター)5名
・「園芸と環境」(豊田正博准教授)5名
・「園芸療法のための対人関係論」(天野玉記講師)5名
・「対象と理解」(天野玉記講師)5名
※ 上記科目履修生について、被災学生であることが確認された場合、受講料は免除されます。

2. 阪神・淡路大震災漁村地域の復興過程のレヴュー研究

 今後の復興計画等を策定するにあたって、どのようなことが起こってくるか、必要となるかについて阪神・淡路大震災時の経過を整理し、それらを参考に何時どのような支援が必要かを明らかにする景観園芸による震災支援プログラムをまとめます。

 特に東日本大震災では漁村集落が大きな被害を受けており、漁村被災地である淡路地域の復興の課程について、都市域の被災地との違いはなにかに視点をおき明らかにすることで、情報提供支援とします。

現在、救援活動から避難所生活の状況、仮設住宅移行時の状況等について当時の消防団代表等へのヒアリングを実施中です。

3. 被災地域の方々を受け入れる側に対する研修の実施

 今後、被災者を受け入れる側として、園芸療法活動等をとおして、被災者支援活動に携わろうとしている県民等に対して、
  ・被災者の心理的ケアのため、身につけておくべき基本的な考え方
  ・園芸療法による災害支援のボランティアによる支援についての具体策、
  ・園芸療法のノウハウを生かした被災地への支援のありかた
などを教授する研修を実施します。

① 兵庫県園芸療法士に対する被災者支援にむけた研修 4月9日(土) 実施済み
兵庫県園芸療法士と地域ボランティアを希望する人に対する被災者支援のための研修 4月23日(土)、4月24日(日) 実施済み

4. 兵庫県へ避難している被災者を対象とした「花・みどり・ふれあい体験」などを兵庫県園芸療法士会などと連携して開催します。

今年度5回開催予定

 ・第1回:7月9日(土) 実施済み
 ・第2回:9月10日(土) 実施済み

5. 被災地における園芸療法を軸とした支援と普及啓発

 被災者支援担当者への園芸療法プログラムの実施と園芸療法による被災者支援プログラムの紹介、普及を図ります。今年度3回程度実施予定です。

 ・第1回:9月11日~14日 実施済み
 ・引き続き第2回として、岩手県警察本部生活安全部の要請により、11月初旬に少年補導課職員の方等を対象に園芸療法による被災者支援プログラムの紹介を行う予定です。

6. 景観園芸による復興支援プログラムの実施と普及啓発

 景観園芸による震災復興支援の実施と、同活動を通して景観園芸による復興支援プログラムの普及、学生に対する同プログラムの修得を図ります。

 ・9月4日~9日 実施済み

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