平成30年3月22日(木)兵庫県立大学の学位記授与式が行われました。その後、授与式会場内で、研究科修了生の代表8人が美濃研究科長を囲んで研究科で過ごした2年間を振り返って思い出を語り合いました。

 

美濃研究科長:皆さん、学位記の授与おめでとうございます。これから皆さんは各方面へ旅立たれ、活躍されるわけですが、最後に2年間の学校生活の中で印象深かったことや、始めと終わりで何が変わったかとかお話しをお聞かせください。

進藤:この学校に入ってよかったと思う。自分の興味の持てるものがこの学校で見つかった。学部の時は、建築を専攻していたのですが、なかなかしっくりいかず興味も大してわかなかったので、見つかってよかったと思っています。授業で一番面白かったのは、「フィールド植物観察演習」でした。

小田巻:僕は、「里地里山保全管理演習」が一番面白かったし、保全系に興味を持つきっかけとなりました。

佐々木:僕も「里地里山保全管理演習」や「樹木植栽管理演習」などのフィールド演習系が大好きで、はまり込んでヘドロの匂いがなかなか取れないこともありました。座学より、演習の方が体で覚えることができたように思う。演習が多いのは、この学校の特色でもあり、大変良かったと思いました。

鈴木:授業でいろんなところへ行き、いろんな体験するのが楽しかった。この学校に来るまでは、「生物多様性」の意味を真剣に考えたことはなかったけれど、今は、なるほどと分かったように思います。ただ、時間割によって演習の後に座学がたまにあるのですが、その時は少々つらかったです。

小石沢:外部の非常勤の先生の豊富なことに今更ながら驚いています。中村先生、小林先生、鳴海先生等々すごい人ということが後でわかってびっくりしたことがありました。もう少し真剣に授業に取り組んでおくべきでした。

美濃:中村先生に退任のご挨拶に伺ったとき、先生のライフワークに関するこれからのことを延々と語られたことを思い出します。

小石沢:田中先生の目線・視点がすごかったと思いました。

本多:学生の数に比べて先生の人数が他の大学院とかと比べものにならないほど多いと思った。コスパは高く、指導も丁寧でこれ以上のものはないと思いました。

美濃:例えばどんな場面で。

本多:講義とかで竹田先生に造園史を直接教えていただき感動しました。

山岡:学術のための座学を学ぼうとこの学校に来たところ、仕事のことまで繋げて教えてくれました。

山本:授業がいろいろあるので、良いか悪いか言いにくいのですが、自分は、林学系出身なので、マルチにできたのが良かったと思っています。

本多:今思えば、履修登録の際もう少し減らしておけばよかったのかなと思いました。多くとったため、授業に振り回され、自分がもっとしたかったことができなかった面もありました。

山本:課題が死にそうだった。森林に携わっていたので、デザインや造園技能士検定とか知られたことが良かった。それを街で見かけてもわかるようになったことが。

美濃:一人暮らしの寮生活はどうでしたか。

進藤:自分の時間の使い方を考えられるので、2年間暮らしてみて計画性をもう少し持たなければならないなということがわかりました。

山本:あの施設で寮費が要らないというのは非常にありがたかったですが、水道代が少し高いように思いました。淡路島だからしょうがないかな。

小石沢:学校の周りに何もなく、コンビニとかへ行く機会が減ったので、2年間で肌のツヤが良くなったのにはびっくりしました。

美濃:ビフォーアフターはどうでしたか。

佐々木:この学校は環境的にもっと静かかなと思っていましたが、そうでもなかったように思います。朝から、鳥たちが起こしてくれますし、日中オフの日は、見学の人たちでけっこうざわついていましたので。

鈴木:私は、あまり人と話をする機会が少なく、コミュニケーション能力不足が気になり、やばいと思いバイトに行きそれを補いました。

小石沢:鳥たちのさえずりがきれい、贅沢だと思いました。朝は、気持ちよく起こしてくれるし、人工物ではありえない癒しの空間がありました。

美濃:この2年間で変わったこと、発見できたことは。

小石沢:バスを2時間ぐらい待つのが苦痛でなくなりました。スクールバスを利用して食料品などを買い出しに行くと半日かかりましたがこれが日常のことと思えるようになりました。

小田巻:もともと、植物に興味があったのですが、自然とバードウオッチングに興味を持ったりと自分の世界が広がっていきました。

山岡:私たちの同期生は、社会人から新卒者まで幅広く集まってきていたので、いろんな考え方やバリエーションがみられ、自然と私の世界観も広がっていきました。

美濃:既卒者が多いのも一つの特色でしたね。この出会いを大切に今後も交流を深めてください。本日は本当におめでとうございました。また貴重なお話ありがとうございました。それでは皆様、お体大切にしてご活躍ください。


参加者:小田巻、小石沢、佐々木、進藤、鈴木、本多、山岡、山本(学生8名)

 

美濃:学生のみなさんが2年間を有意義に過ごし、それらがそれぞれの成長につながっているようで安心しました。近い将来に、現役学生の目標となる社会人として、学校に戻ってきてくれることを期待しています。

平成30年3月22日(木)

 於神戸国際会館にて

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