この活動で印象に残ったこと

①港地区仮設住宅での支援活動

9月5日の活動では南地区仮設住宅において花緑を用いたプログラムを行った。ここでは、仮設住宅に入居する人々のつながりの強さや協力して生活していこうという皆さんの一体感に、1日を通して触れることができた。港地区は全31戸の小規模な仮設住宅で、住民の方々も多くが同じ集落からの入居であり、コミュニティが既にできているということは事前に知っていた。しかし活動前は私達のことを受け入れてくれないのではないかという思いや現地に行かないとわからないことが多かったための大きな不安があった。しかし、いざ現地について準備をし始めると、音を聞きつけた人たちがニコニコしながらやって来る、活動が始まるとプランターに作った人の名前を付けるという行為が見られる、参加できなかった人の分まで率先してプランター作りに取り組む人がいる。このように住民の皆さんに温かく受け入れて頂け、地区内の人のつながりの強さを感じながら作業をすることができた。

また、担当の花苗緑化だけでなくフラワーアレンジメントやプレイパーク活動にも参加し、1日を通して港地区の住民の方と触れ合えた。プログラムの中では「つらいことがあったけれど明るく生活していこう」という、悲しみを乗り越えようと生活する住民の方々の今の思いを実際に聞けたことが一番の成果ではないかと感じている。

②現地を目の当たりにして

現地視察では、もとの町が想像できないほどに何もないことに対して驚き、震災の被害の大きさを初めて身をもって実感した。今回の活動では石巻市・南三陸町・東松島市をバスから見学させていただいた。現地は思っていたよりもがれきが少なく震災から半年が経って雑草が生い茂る草原のような光景が広がっていた。私は前のまちの様子をほとんど知らないまま現地に入ったため、この場所が昔からこうであったかのような錯覚を覚えるほどだった。

全体を通して感じたこと

今回、初めて被災地に行き地元の人に触れ、その土地に立って被害の状況をみることで、今までテレビの中のこととしてしか捉えることのできなかった震災を初めて現実味をもって感じることができたと思う。こう感じたことで、より身近な問題として今回の震災を捉え、これからどう復興すべきかを具体的に考えるきっかけとなった。また、報道の中ではあまり伝えられない現地の人の明るく前向きに生活する様子を見て、この明るさを生活環境やまちを復興させていくためのパワーに還元できるような継続的な取り組みにつなげていきたいと感じた。

そして、今回の活動は地元でご活躍の皆様のご協力なしにはできなかった取り組みである。今回快く関わってくださった皆様に心から感謝したいと思う。

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