横田客員研究員が第6回日本認知症予防学会学術集会で発表しました。

 9月23日(金)~9月25日(日)東北大学川内北キャンパスにおいて,「グローバル化する認知症―予防と先制医療の時代へ―」というテーマの下,第6回日本認知症予防学会学術集会が開催されました。

 大会では,新オレンジプランの施策,若年性認知症の方への支援,生活習慣病予防(特に糖尿病)と認知症,分野別エビデンス創出委員会からの報告など,いろいろな切り口から,認知症対策/予防を考えるための講演やシンポジウム・セミナーが開催されました。また,医療・リハビリ,非薬物療法,介護,まちづくり,予防,診断など,多方面から数多くの研究・実践報告が行われました。招待講演では,脳損傷・脳の変性疾患患者のリハビリを担当しておられるオーストラリアの園芸療法士Steven Wells氏が園芸療法の必要性やガーデンの果たす役割などについて話されました。

 今回の大会では,MCI(Mild Cognitive Impairment: 軽度認知障害)の前段階である『プレクリニカル』の段階からの予防,最先端の画像診断・バイオマーカーによる早期診断・早期介入の必要性が強調されました。

 横田研究員は,非薬物療法分野において「園芸作業(播種・潅水)が高齢者の前頭前野に与える賦活効果」(豊田正博・横田優子)という演題で24日に発表を行いました。播種,灌水作業による前頭前野の脳血流増加(前年度の発表で報告)が,それらの作業を繰り返し行った場合でも同様に見られるのかについて近赤外線分光法(NIRS)を用いて検証し,播種は回数を重ねても前頭極の賦活低下が起こりにくく,潅水は回数を重ねると一部賦活低下が起こるものの,いずれの作業も対照課題よりも大きな賦活を示し,なじみのある園芸作業が,脳の賦活効果という点から認知症予防に貢献できる可能性があることを報告しました。

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