横田客員研究員が長興国際統合医学会議(韓国)で発表しました。

 韓国全羅南道長興郡にて9月29日~10月31日の会期で2016長興国際統合医学博覧会が開かれ、10月21日・22日の両日、韓国園芸療法福祉協会(Korean Horticultural Therapy & Wellbeing Association)、韓国人間植物環境学会(Korean Society for People, Plants, and Environment)主催の国際会議・シンポジウムが開催されました。(http://jap.expo2016.kr/web?site_id=4&menu_id=320&

 地元韓国の他、アメリカ、イギリス、スウェーデン、フィンランド、オランダ、ドイツ、台湾、香港、日本から園芸療法の専門家が招かれ、各国の園芸療法の現状や、研究報告、統合医学における園芸療法の役割についての講演や発表が行われました。

 日本からは横田兵庫県立大学客員研究員が参加し、「高齢者対象の園芸療法の効果―認知症予防への可能性」というテーマで、現在、世界的な課題となっている認知症予防の重要性と園芸療法が認知症予防に貢献できる可能性について、本校の豊田准教授との共同研究を含む2例を紹介しました。

唾液中のクロモグラニンAを指標とした研究からは、「平易なフラワーアレンジメントがやや高度の認知症高齢者に対してもストレスを軽減する」こと、遠赤外線分光法(NIRS)を用いた研究からは、「園芸作業が脳を賦活させ、とりわけ、高齢者では播種作業やかん水作業が両側の前頭前皮質を賦活させる」ことを紹介し、補完代替医療のひとつである園芸療法がストレス軽減と脳活性化の面から認知症予防において果たせる役割をエビデンスとともに示しました。

発表者は次のとおり:

 Ki-Cheol Son, Park Sin-Ae, Dong-Kum Park, Dae-Sik Kim (Korea), Paula Diane Relf, Candice Shoemaker, Matthew Wichrowski (USA), Joe Sempik (UK), Anna Maria Paladottir (Sweden), Erja Hannele Rappe (Finland), Marjolein Elings (Holland), Thomas van Elsen Petrarca (Germany), Chum-Yen Chang (Taiwan), Tim Yuk Emily Shunm (HongKong), Yuko Yokota (Japan)

 会議では、職業として園芸療法を確立していくための国際的な定義づけの必要性や園芸療法の範囲に関する共通理解、エビデンスの蓄積、情報・研究成果の共有のための枠組みづくりなど国際協力に関する意見交換が行われ、国際交流が図られました。
 また、10月19日、20日、23日にはアメリカと香港、韓国の園芸療法士によるデモンストレーション・セッションも行われ、多くの博覧会来訪者に園芸療法を知って頂く機会となりました。

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