兵庫県立大学及び淡路景観園芸学校を舞台として国際的な緑のまちづくりを行う市民及び専門家を結集し、国際的ネットワークを形成するための国際会議「環太平洋コミュニティデザイン国際会議」を開催した。

グローバリズムという、世界的な情報発信や事象の共有を行う現象は、多くの人が言葉だけではく、実体に触れる機会を持ちながら広く世界に浸透するようになった。一方、それぞれの地域アイデンティティをどのように深めたり、地域情報を発信できたりするかという、ローカリズムの持つ課題と併せて、各地の情報発信や地域活性化をいかに国際的につなげていくかということも大きな課題となっている。

自然と共生するまちづくりや地域づくりを行っている多様な緑のまちづくりを推進するためのネットワークを促進することは、今後は国内でだけではなく、多様な国際的連携での広がりをもたらすこととしても期待されている。

このような背景を踏まえて、2010年度に兵庫県(淡路景観園芸学校)、(財)淡路島くにうみ協会、そして、パシフィック・リム日本開催実行委員会が主体となって緑のまちづくりを行うNPOや活動組織の国際的ネットワークの形成プロジェクトを推進することが以下の内容で提案された。

○緑のまちづくりを行うNPO活動や組織及び専門家の情報収集と相互交流の場づくりを推進する話し合いの場づくり
○情報収集(ウエブ等による情報収集、ウエブ上におけるパネル公開等)とその公開・発信・交流事業(交流事業としてパネル展示、紙媒体による発信、交流ディスカッション等を提供する)
○緑のまちづくりを行うNPO活動や組織及び専門家の情報収集とウエブ等を活用した情報公開
○緑のまちづくりを行うNPO活動や組織及び専門家の紹介パネルや紙媒体の展示、出品
○緑のまちづくりに関する専門家や市民を交えた交流ディスカッションの場を提供する。

緑のまちづくりを行うNPOや活動組織等の交流ディスカッション協力組織
協力組織として、緑のコミュニティデザインに関する情報交換を行っている通称パシフィック・リムと呼ばれている環太平洋コミュニティデザイン会議がある。
参照URL:http://faculty.washington.edu/jhou/pacrim.htm

パシフィック・リム(Pacific Rim)、すなわち環太平洋コミュニティデザイン ネットワークは、アジアや米大陸西海岸地域(台湾、韓国、シンガポール、中国、香港、日本、米国、カナダなど)の太平洋を取り巻く国々の実務家、研究者、市民を中心とした市民参画型のまちづくりを行う国際的ネットワークである。数年に一度、太平洋を取り巻く各国持ち回りで開催している。これまで、米国カリフォルニア州バークレー市、千葉県松戸市、台湾台北市近郊、米国ワシントン州シアトル市、カナダバンクーバー市、中国泉州市等で国際シンポジウムや研究集会が行われ、大勢の市民、NPO,専門家などが参加してきた。
この組織と連携し、構成メンバーの所属する団体や教育研究機関等の参画を得て上のプロジェクトが行われた。環太平洋コミュニティデザイン会議の主な構成メンバーとしては、以下のメンバーが挙げられる

主な構成メンバーは以下のとおりである。
・ ランディー・へスター(Randy Hester)カリフォルニア大学バークレー校教授(発起人代表)
・ マーシヤ・マックナリ(Marcia Mac’naly)カリフォルニア大学バークレー校准教授、
・ ジェフ・ホー(Jeff How)米国ワシントン大学准教授、 
・ ダン・アブラムソン(Dan Abramson)米国ワシントン大学准教授、
・ ジョン・リュー(John Liu)国立台湾大学教授、
・ シェンリン・チャン(Shenglin Chang)国立台湾大学、米国メリーランド大学准教授、
・ ティアンキシン・ザング(Tianxin ZHANG) 北京大学 准教授
(以下のメンバーは、日本開催実行委員会の幹事を兼ねる)
・ 延藤 安弘 NPO法人「まちの縁側応援隊」理事長、千葉大学名誉教授、愛知学院大学教授
・ 木下 勇 千葉大学教授 (日本支部代表幹事)
・ 小林 郁雄 神戸山手大学教授、兵庫県立大学、淡路景観園芸学校 兼任教授
・ 佐藤 亮子 愛媛大学 准教授
・ 豊田 玲子 NPO法人「風土計画」理事長
・ 林 まゆみ 兵庫県立大学/淡路景観園芸学校 准教授
・ 林 泰義  (株)計画技術研究所所長、特定非営利法人「玉川まちづくりハウス」運営委員.

日本においては、特に阪神大震災後の市民活動のうねりや、環境保全活動に対する関心が高まりをみせており、兵庫県各地でも多様な環境改善活動が行われている。今回、これらの活動の紹介や、他国からの参加を呼びかけることによるネットワークの形成は意義のあることと考えられ、関西でのプロジェクトを実現させることとなった。

また、兵庫県立淡路景観園芸学校は、1999年の開学以来、大勢の市民活動を目的とした人材育成を行っており、成果を挙げてきた。大阪市等の人材育成講座との連携を継続してきた成果もあり、上のプロジェクトを推進する拠点として、淡路景観園芸学校やその周辺エリアを活用することはおおいに意義があると考えられる。プロジェクトの推進によって、国内の専門家や市民によるネットワーク形成や国際的連携に寄与し、且つ国内の大学生や若い世代の専門職を志望している人のための拠点となることが期待される。

さらに、(財)淡路島くにうみ協会は、淡路島の地域振興の理念のもとに、2008年に設置され、多種多様な事業に取り組んできた。今回の国際フォーラムや研究集会の開催は当協会の設置趣旨にも合致した有意義なプロジェクトの一貫となった。

開催のようす

9月11日(土曜日)
国際交流フェスティバル
国際まちづくりフォーラム  「みどりが地域を元気にする」
場所 兵庫県立淡路景観園芸学校

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2日目、9月12日(日曜日)
研究発表会、場所 同

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3日目(月曜日)、総括セッション

場所同、半日ツアー「神戸市等の復興まちづくりの見学」20121121-183852-2392

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4日目(火曜日)、全日ツアー
淡路島内「淡路島のスローライフとスローフードを巡るツアー」

20121121-183948-8053

20121121-184028-3756

 

 

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