園芸文化・生活部門
園芸療法研究室
淡路景観園芸学校　主任景観園芸専門員
兵庫県立大学大学院緑環境景観マネジメント研究科　教授

主な研究
１．農福連携（園芸療法を活用した障害者の就労支援）

　　・令和５年度農林水産政策研究所連携研究メンバー（都市・都市近郊における持続的で多様な農業の役割に関する研究）
　　・2022年度 科学研究費基盤研究（B）「農福連携の発展過程可視化と方向性解明に関する研究」（研究分担者）
　　・令和２年度、３年度、４年度農林水産政策研究所連携研究メンバー
　　　（農作業が精神機能に与える効果の検証、農作業が心体や生産性向上へ与える効果についての調査票開発）
　　・農作業中の障害者の脳活動分析
　　・障害者のための農作業分析法開発
　　・障害者の能力分析（精神・身体機能，自閉的特徴）
　　・障害者と農作業のマッチングシステム開発
　　・農・福連携事業（障害者の就農支援, 2020年~現在  農林水産省農福連携技術支援者育成研修講師 ）

２．バイオフィリックデザインを活用したストレス軽減・仕事能率向上

　　・ニューノーマルの時代における都市公園、オフィス等でのバイオフィリックデザインの活用
　　・企業における社員の健康増進（ストレス軽減）にむけたオフィス緑化

３．園芸療法を活用した認知症予防
　　・園芸活動中の前頭前野の脳血流変動をNIRS（近赤外線分光法）を用いて解析
　　・認知症予防園芸療法プログラム開発     
              2010～2013年　科学研究費基盤研究C「園芸療法生理的評価法の開発－臨床現場における患者・支援者のストレス軽減を探る－」
              2015～2020年    科学研究費基盤研究C「脳血流とTDASからみた園芸療法の認知症予防効果」

４．セラピューティック・ガーデン
　　・病院・福祉施設のガーデンデザイン提案
　　・公営住宅における園芸療法を活用したコミュニティ形成・健康増進・子育て支援の提案

受賞
・2019年1月　環境省主催「みどり香るまちづくりコンテスト」日本アロマ環境協会賞
・2018年10月  アメリカ園芸療法協会　Charles A. Lewis Excellence in Research Award
・2013年9月　第3回日本認知症予防学会学術集会　浦上賞

経歴

2021年4月　  兵庫県立大学大学院緑環境景観マネジメント研究科　教授
2009年4月　  兵庫県立大学大学院緑環境景観マネジメント研究科　准教授
2008年10月　兵庫県立大学自然環境科学研究所　准教授
　 　　　　    兵庫県立淡路景観園芸学校　主任景観園芸専門員
2008年3月　  東京農業大学大学院農学研究科農学専攻博士後期課程　修了（博士（農学））
2006年7月　  兵庫県立大学自然環境科学研究所　講師
　 　　　　    兵庫県立淡路景観園芸学校　景観園芸専門員
2004年4月　  東京都立農産高等学校主幹教諭
2002年4月　  東京都立農産高等学校教諭
1992年4月　  東京都立園芸高等学校教諭
1988年4月　  東京都立農業高等学校教諭
1984年4月　  ニチメン株式会社
1984年3月 　 筑波大学第二学群農林学類卒業（農学学士）

資格等
・日本園芸療法学会　上級園芸療法士
・兵庫県農福連携支援アドバイザー(2016年～）
・農林水産政策研究所　客員研究員（2019年7月～2020年3月）

教育活動

＜園芸療法課程担当科目＞
「みどりと健康」，「園芸と環境」，「園芸療法のための医療医学」，「対象理解とみどりの活用」，「ガーデニング」，「園芸療法演習」，「マネジメントとマーケティング」，「園芸療法実習Ⅰ．Ⅱ．Ⅲ」

＜その他の担当＞
淡路景観園芸学校　まちづくりガーデナー・テーマコース　「緑を用いたストレスケア入門」　

＜大学・大学院担当科目＞
「緑環境景観マネジメント概論」「園芸植物活用演習」「緑環境景観マネジメント企画演習Ⅰ(後期)」「緑景観マネジメント論」

社会活動

2020年-現在   農林水産省令和２年度、３年度、４年度、５年度 農福連携技術支援者（農業ジョブコーチ）養成研修講師
2019年7月　  農林水産省 農林水産政策研究所　客員研究員（農福連携研究）（～2020年3月）
2019年6月　   農林水産省平成３１年度持続的生産強化対策事業>次世代国産花き産業確立推進事業>
　　　　　　 全国鉢物類振興プロジェクト協議会 都市地域における鉢物類の生産・流通・消費拡大のための
　　　　　　 実証事業検討委員会委員および鉢物類効用検討委員会委員（～現在）
2018年11月　兵庫県農福連携支援アドバイザー神戸市内就労継続支援B型事業所（葉菜類栽培指導)（～2019年3月）
2017年4月　  兵庫県農福連携支援アドバイザー神戸市内就労継続支援A型事業所（ハウストマト栽培指導）（～2018年3月）
2016年10月　日本学校農業クラブ連盟　第67回日本学校農業クラブ全国大会大阪大会プロジェクト発表審査員
2016年 6月　 兵庫県農福連携専門家派遣事業　アドバイザー（障害者就農支援）（～現在)　
2015年12月　文部科学省  学習指導要領等の改善に係る検討に必要な専門的作業のための
　　　　　　 意見交換会（農業）メンバー（～2019年3月）　
2014年2月　  文部科学省　平成26年度「スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール」企画評価会議委員 （～2016.3.31）
2012年8月　  兵庫県立淡路島公園管理運営協議会委員. （～2014.3.31）
2011年4月　  兵庫県立播磨農業高等学校「平成23年度高校生心のサポートシステム研究開発校」
　　　　　　 園芸療法アドバイザー. 兵庫県教育委員会高校教育課（～2013．3）　
2010年10月　兵庫県小野長寿の郷（仮称）構想のあり方検討委員会委員.兵庫県県土整備部（～2011．3）
2011年4月　  淡路市病院整備検討委員会委員.淡路市.（～2012．3）
2009年4月　  淡路花博10周年記念事業実行委員会　公園・花・こども国際フォーラム実行委員会委員（～2010．3）
2009年4月　  文部科学省　平成21年度産業技術・情報技術等に関する指導者養成研修会　
　　　　　　（科目「生物活用」に関する指導者養成研修）企画運営委員（～2010．3）　
2008年6月　  文部科学省　目指せスペシャリスト企画評価会議委員（～2009．3）
2006年6月　  文部科学省　学習指導要領の改善等に関する調査研究（高等学校農業）委員（～2009．3）
2002年10月　文部科学省国立教育政策研究所　評価規準、評価方法の研究開発（高等学校農業）検討委員（～2004．3）
1998年4月　  文部科学省　高等学校新学習指導要領（農業）研究委員（～1999．3）

研究活動

論文（抜粋）
・豊田正博(2023）農作業に携わる障害者の健康改善効果と難易度がわかる農作業分析法. 職業リハビリテーション. 日本職業リハビリテーション学会. 37(1) 50-55. 
・豊田正博・山本俊光・中本英理・剱持卓也（2022）農福連携で農作業を行う知的障害者および精神障害者の健康改善効果. 人間・植物関係学会誌. 22(1):1-12.
・中本英里・豊田正博・山本俊光（2022）農福連携の取組が農業経営にもたらす影響 . 農林業問題研究. 58(2):98–105.
・浅井志穂・豊田正博・林まゆみ（2022）アフターコロナを展望した在宅園芸療法プログラムによる心理的効果. 日本緑化工学会誌. 47(2)298-303.　
・豊田正博・菊川裕幸・野沢百合奈・飯島健太郎 (2021) 植物の健康効果に関する情報提供が鉢物に対する集合住宅居住者の購買意欲を向上させる可能性. 人間・植物関係学会誌. 20(2):33-47.
・Toyoda, M., Yokota, Y., Kikukawa, H. (2020) A Training Effect by Three-Month Watering on the Frontal Pole Activation of Healthy Older Adults. Journal of Behavioral and Brain Science, 2020, 10, 265-285.
・Toyoda, M., Yokota, Y., Marni Barnes, Midori, K. (2019) Potential of a Small Indoor Plant on the Desk for Reducing Office Worker’s Stress. HortTechnology.30(1):55-63 . 
・豊田正博 (2019) 園芸療法関連の知見-エビデンスに基づく実践に向けて-. 日本園芸療法学会誌. 11.9-13.
・菊川裕幸・豊田正博 (2019) 園芸作業が農業高校生に与える身体活動負荷. 人間・植物関係学会誌. 19(1)1-9．
・Toyoda, M., Yokota Y., & Kaneko, M. (2019) Application of the Childhood Autism Rating Scale to Grasp Autistic Characteristics of the Trainees with Intellectual Disabilities in Agricultural Vocational Training, Journal of Behavioral and Brain Science,(9) 301-312.
・菊川裕幸・豊田正博・守山真弘・小川敬之. (2019) 支援が必要な高齢者に園芸作業が与える身体活動負荷. 人間・植物関係学会誌. 18(2):27-36. 
・杉原式穂・豊田正博・浅野雅子・金子みどり. (2018) 子育て支援講座のアイスブレイクとして行ったフラワーアレンジメントが母親の生理および心理に与える効果．人間・植物関係学会雑誌 18(1) :9–14.
・Toyoda, M., Yokota, Y., & Rodiek, S. (2017). Gardening May Repeatedly Activate the Frontal Pole, Journal of Behavioral and Brain Science,(7) 
 464-483.
　☆Charles A. Lewis Excellence in Research Award 受賞（2018年アメリカ園芸療法協会大会） 
・Takashi Fudano, Keiko Kataoka, Rihito Takisawa, Fumiko Kishida, Masahiro Toyoda, Midori Kaneko, and Yutaka Shiroyama. (2016) Utilization of Bamboo Powder as a Substrate for Horticultural Production. 農業生産技術管理学会誌. 23(2)49-60.
 ・豊田正博・杉原式穂・金子みどり・天野玉記. （2016) 平易なフラワーアレンジを用いた園芸療法が認知症高齢者と支援者に与える生理的・心理的効果. 日本認知症予防学会誌. 5(1)２－11
・Toyoda, M., Yokota, Y., & Rodiek, S. (2016). A Motor Programming Task Activates the Prefrontal Cortex More than a Sensitivity-to-Interference Task or an Inhibitory Control Task in Older Adults. Journal of Behavioral and Brain Science, (6) 433-447.
・Toyoda, M. and Yokota, Y. (2016). The effects of gardening activities on prefrontal area measured with near-infrared spectroscopy (NIRS). Acta Hortic. 1121, 33-38
・星川雅子・豊田正博. (2015) 園芸療法のための利用目的からみた淡路島および淡路景観園芸学校の有用植物・ハーブリスト. 景観園芸研究. 17:39-45.
・豊田正博・金子みどり・横田優子・浅井志穂・札埜高志・城山　豊. (2016) 知的障害者就労支援における農作業分析と難易評価法の開発. 人間・植物関係学誌. 15(2):1-10.
・豊田正博 (2013). 園芸療法定着期における淡路景観園芸学校園芸療法課程の教育. 農業および園芸. 養賢堂.299-307.
・TOYODA，M．(2012).Horticultural therapy in Japan:History, Education, Character, Assessment. Journal of Art and Design No.2. 東海大学（台湾）51-65.
・豊田正博 （2012）被災地における子どもの心のケアと園芸療法の活用．景観園芸研究（14）40-41.
・豊田正博，牧村聡子，天野玉記，曽賀佐代子 (2010)高齢者デイサービスの利用者を対象とした園芸療法の効果．日本認知症ケア学会誌．9（1）9-17.
・白坂直子，杉原式穂，豊田正博 (2009)園芸療法を介して施設生活への適応を目指した１事例．日本園芸療法学会誌1(1):28-31.
・豊田正博  (2009）高齢者を対象とした園芸療法評価法の開発．景観園芸研究10・11：15-90．
・豊田正博，山根寛（2008）園芸療法の評価の現状と課題－わが国における園芸療法実践報告の分析より－．臨床作業療法5(4) 348-352. 
・豊田正博・山根　寛．（2008）園芸療法評価の試み－淡路式園芸療法評価表（AHTAS）と既存の評価尺度による検証－．京都大学医学部保健学科紀要健康科学5．29-35．
・TOYODA，M．（2008）Evaluation viewpoints of instruction on social role of horticulture．Acta Horticulturae 790．289-292.
・TOYODA，M．（2008）Development of horticultural therapy evaluation system on three elements (program-support-client)．Acta Horticulturae 790. 55-61.
・豊田正博（2008）高齢者対象とした園芸療法実践的研究の課題－実施施設，健康状態，目標からの考察－．人間・植物関係学会雑誌7(2) 15-21.
・豊田正博，池田尚弘（2007）学会誌などにおける実践的研究の発表からみた日本の園芸療法の現状と課題．人間・植物関係学会雑誌6(2).41-46.

著書（抜粋）
・豊田正博（2022）農福連携 人と作業のマッチング・ハンドブック. 公益財団法人 ひょうご農林機構. 神戸市. 
・豊田正博（2022）植物と共に生きるための  屋内緑化の  ニューノーマル．全国鉢物類振興プロジェクト協議会. 東京都.
・豊田正博（2021）こんなときこそ 植物のすごい癒しの力を．全国鉢物類振興プロジェクト協議会. 東京都.
・豊田正博（2021）園芸療法の最新知見と医療・福祉分野での実践. 月刊保団連.22-27.
・ 豊田正博 (2020)　グリーンケアとSDGsから見た農福連携の展望. ランドスケープからの地域経営４. 世界とシェア！緑の戦略 ‐みどりがまちを変えていく‐. 53-58. 神戸新聞総合出版センター.神戸市.
・ 豊田正博(2020)　あなたがまだ知らない すごい 植物のちから. 全国鉢物類振興プロジェクト協議会. 東京都.
・ 豊田正博 (2018)   特集　公園樹木の管理　特別寄稿 樹木のセラピー効果．TREE DOCTOR. 25. 24-29. 一般社団法人 日本樹木医会. 東京.
・ 豊田正博  (2016)  特集　高齢者・障害者と農業・園芸　花とみどりで人を癒す園芸療法. 2017.3. 福祉介護TECHNOプラス3月号．8-12.日本工業出版.
・ 豊田正博（2016）農業分野における障害者就労支援　知的障害者と農作業のマッチング・ハンドブック. 兵庫県・兵庫県社会福祉事業団  総合
リハビリテーションセンター　能力開発課.
・ 豊田正博  (2016)  園芸療法士をめざすには？　どこで・何を・どう学ぶか. グリーン情報 Garden Center. 22-23. グリーン情報. 名古屋.
・ 豊田正博（2015)  園芸療法から見た植物のチカラ－園芸療法と認知症予防－. 2015.5. 園芸通信5月号．42-45. ㈱サカタのタネ.
・ 豊田正博（2015)  園芸療法から見た植物のチカラ－創造活動が人を癒す－. 2015.6. 園芸通信6月号. 42-45. ㈱サカタのタネ.
・ 豊田正博（2015)  園芸療法から見た植物のチカラ－健康と園芸の活用最前線－. 2015.11. 園芸通信11月号. 44-47. ㈱サカタのタネ.
・ 豊田正博（2015)  園芸療法から見た植物のチカラ－緑の中で人が人を癒す－. 2015.12. 園芸通信12月号. 46-49. ㈱サカタのタネ.
・豊田正博（監修），ソン・キチョル著，パク・ソヨン訳（2015）室内植物があなたを救う. 農文協. 東京.
・Masahiro Toyoda (2013) Chapter15 Green Care in Japan. Green Care. 289-304. NOVA Science Publishers.
・豊田正博  (2012) ガーデニングの活用と園芸療法. 鑑賞園芸学. 225-234.文英堂出版. 東京.
・豊田正博（2012）淡路島における障がい者に対する新たな農業就労モデルの開発． 728（62）26-34. 農村と都市をむすぶ. 東京.
・豊田正博（2012）花と緑のまちづくりと心のケア．都市緑化技術83. 8-11. (財)都市緑化機構．東京．
・豊田正博（2011） 脳科学の視点から園芸療法を考える．作業療法ジャーナル別冊45(7)805-807. 三輪書店．東京．
・豊田正博（2009） 成熟型ランドスケープの創出－緑環境景観マネジメント－第4章 景観を形成する緑 環境マネジメント 4-3 緑環境がもつ癒し空間の効果と創出 2.癒し空間の創出．230-233．ソフトサイエンス社，東京．
・ソン･キチョル他（訳）豊田正博（2007） はじめてみよう園芸療法（韓国語版）トリアート社，ソウル,韓国.
・豊田正博（1998） はじめてみよう園芸療法．家の光協会，東京．
・豊田正博，西川綾子(共著) （1995） 図解やさしい花作り入門．西東社，東京．
・豊田正博，神田シゲ (共訳)（1990）ハーブ大全．小学館，東京．