2. サルココッカ

 

科名:ツゲ科

学名:Sarcococca confusa

分布:中国・ヒマラヤ

植栽場所:メタセコ緑地

 

 

 

 

 

 

 

 

この植物をひと目見たときの感想、「君の名は」。

 

キンモクセイに似た甘い香りを放つものの、なんとも地味な見た目。

地味な植物が好きである筆者にとって、この植物を目にした時、見頃の植物で採り上げなければ!という衝動に駆られました。

 

しかし採り上げようにも、種名が分からない!

科名の検討を立てるところから始めますが、キンモクセイのような香り、フッキソウのような花、互生で全縁、三行脈のような葉脈、緑色の枝…、モクセイ科ではないし何者なのか。混乱するばかりで、そもそも木本であるかどうか疑う始末。

 

…図鑑やインターネットで探すこと3時間ほど。ようやく名前が判明!その名も「サルココッカ コンフサ」。別名「クリスマスボックス」「スウィートボックス」。中国や南西アジア原産のツゲ科、常緑小低木です。

寒さに強く、適度に肥沃で半日陰の場所において良く成長するとのこと。

1月頃には黒色の果実を結実させ、2月から3月にかけて白く、キンモクセイに似た強い芳香のある花を咲かせます。

花は穂状花序。→

あとで気が付きましたが、サルココッカと似た姿をしたフッキソウは、同じツゲ科。なんと鈍感なのか自分よ。植物を勉強する身として、まだまだ勉強不足であると痛感した次第!

 

“ぼくのわたしの美樹美草”

強く香るものの、小さくささやかな花は、咲いているかどうか一見では分からない。枝や葉を見ても、目立った特徴がない。気づいてほしいのか、気づいてほしくないのか、主張の少ないその姿はつつましくも、美しい!どこかミステリアスな雰囲気もあり、これぞ美樹!!

2月のこの時期、キンモクセイのような香りを感じたあなた。その近くにはサルココッカがひそかに佇んでいることかと思います!

 

 

 

 

 


参考文献:

  1. Christopher Brickell, eds. (1996) THE ROYAL HORTICULTUAL SOCIETY A-Z ENCYCOPEDIA of GARDEN PLANTS. Dorling Kindersley, London, 934pp.
PAGE TOP