学位論文タイトルは「実践のプロファイリング手法を用いた協働のまちづくりにおける調整役機能に関する研究」です。

協働のまちづくりの実践においては、多様なステークホルダーの利害を調整する調整役による調整機能が重要な鍵となっていますが、調整役の役割の実態は見えにくく、知見として整理されていません。そこで、協働のまちづくりにおける調整役機能の実態を明らかにするため、立場や専門の異なるまちづくりの実践者から調整役機能を分析し、調整役と地域とのつながりに着目し、その度合いによる調整役機能の共通点、相違点を明らかにすることを試みたものです。景観園芸学校時代から地域密着型の調査、研究、実践を行ってきた坂本さんの成果の蓄積によるものです。

 

坂本さんからのメッセージです。

淡路を卒業して12年が経ちました。
当初は上勝町で地域住民とともに、指定管理者となる組織を結成し、森づくり、環境教育、交流活動の企画、運営を実践しました。ここで地域住民、行政、専門家、ボランティア等との協働マネジメントを経験することができました。

当時、地域環境学ネットワークの設立発起人として関与させていただき、研究者との議論を経験するなかで、改めて協働マネジメントの重要性を認識しました。そして、自分の経験を第三者的視点から見るために、改めて進学することを決意しました。

進学と同時に、出産、子育て、と自分の時間はますます減っていくばかりでした。家庭と仕事と研究と、どれも中途半端になりそうで、やめたいと思った時期も多々ありましたが、なんとか乗り越え、ようやく今年の3月に博士課程を修了することができました。

今、上勝町では、景観計画策定に向けた業務のほか、地域再生、自然体験活動等の企画、運営、組織づくりなどを行っています。今年度から新たに阿南高専の研究員として、阿南市の生物多様性地域戦略策定に向けた業務も担っています。

たくさんのご縁と、チャレンジと、活動の継続が今の私につながっています。

いろいろな事情はあると思いますが、継続は力なり、と実感しています。

 

坂本さんの仕事や学校生活についてのインタビューはこちらをご覧ください。

 

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