見頃の植物

ジャノメエリカ

ジャノメエリカ
写真:ジャノメエリカ



 学 名:Erica canaliculata
 科 名:ツツジ科
 原種:南アフリカ
 植栽場所:ロックガーデン(カフェテリア「風の詩」テラス前)


 彩りが少なく、ごつごつとした冬のロックガーデンで、ピンク色の小さな花をたくさんつけたジャノメエリカは、少し遠目でみると海中の岩に咲くサンゴのように見えました。 近くで見ると、花は壷型で中から黒い葯がとびだした形をしています。 この黒い葯が、ぎょろりとこちらを向いた蛇の目のようにみえることから、ジャノメ(蛇の目)エリカと呼ばれるようになったようです。
 「エリカ」とは可愛らしい名前ですが、英語ではヒース、ドイツ語ではハイデと呼ばれており、ともに「荒野」という意味です。 北大西洋沿岸の荒野に多く咲いているため、この名で呼ばれるようになったと言われています。
 エリカ属には冬~春咲き、夏咲き、不定期咲きの3タイプがあります。 ジャノメエリカは冬~春咲きタイプのもので、関東地方以南の寒風が当たらない日当たりであれば、庭植えでも冬を越すことができるそうです。
 ここ淡路島でも、雪が降り積もり一段と寒さを感じる2月ですが、ジャノメエリカに可憐さとたくましさを感じながら、春の足音に耳をすましたいと思います。
 では、最後に一句
冬空の 荒野で咲いた サンゴ礁   (詠み手:日高桂)


<参考① 草土花図鑑シリーズ2 花図鑑鉢花.p256.1996年(草土出版)>  
<参考② non-no ガーデニング基本大百科.p178.2000年(集英社)>