見頃の植物

ムクゲ

写真:ムクゲ



 学 名:Jasminum humile var. revolutum
 科 名:アオイ科
 原産地:中国
 植栽場所:アルファガーデン シンボルツリー ソメイヨシノ付近


 ムクゲは、ハイビスカスと同じ属(フヨウ属)の落葉低木で、一重や八重の赤・紫・白色の花を咲かせます。アルファガーデンのムクゲは、ピンク色の八重咲きで、豪華ですが、かわいい色をしていて可憐な印象を受けました。 また、花だけでなく葉も特徴があるので、ぜひ観察してみてください。
朝開き、夕方しぼむか半開状でまた翌朝開き、数日間咲き続けると言う説と一日花であるという説があります。 アルファガーデンの八重咲きのムクゲは、観察してみると一度しぼんだものは開くことはなく、 半開状の花は、そのままの状態で次の日も咲き続けています。 一重咲きのムクゲも今後観察してみたいと思います。
耐寒性が強く、日本の夏の暑さや湿度にも耐え、 植栽域は北海道南部から沖縄と広範囲で、植栽木として多く利用されています。

 原産地の中国名では木槿(ムージン)と言います。ムクゲの由来は、木槿が転訛したという説がありますが、朝鮮語の無窮花(ムグンファ)が転訛し、日本語のムクゲになったという説が有力です。
韓国ではムクゲを国華としており、「無窮花」と言います。夏に次々と咲き続けるムクゲの姿を子孫繁栄と国運の無窮になぞらえてこのように名づけられました。花の名前の漢字から、ストーリーを知るとより一層愛着が湧きますね。



 それではここで、ムクゲについて一句
咲き続け ムクゲのように 大輪花   (詠み手:武者小路 餅子)


<参考① 八田洋章.別冊趣味の山野草 街の樹木p227.1995年.(栃の葉書房)>  
<参考② 深津正.植物和名の語源p.304-306.1989年.(八坂書房)>  
<参考③ 小川雄一.増補改訂樹木医が教える緑化樹木辞典ハンディ版.p.370-371.2013年.(誠文堂新光社)>