見頃の植物

オオバヤシャブシ

オオバヤシャブシ



学 名:Alnus sieboldiana
科 名:カバノキ科
原産地:日本
植栽場所:一般駐車場西側



 山地に自生する落葉樹木です。6~12cmほどの縁が鋭くギザギザとした大きめの葉をつけますが、冬になると落葉し、松ぼっくりのような小さな果穂(かすい)が枝先に残ります。
 この果穂は10~11月頃に熟し、種を落としたあとも長く枝に残り、翌年つぎの新しい果穂をつけても落ちません。冬に木の下から見上げると、葉の落ちた細い枝先に小さな果穂がぽつぽつと付く様子が見られ、とてもユニークな格好をしています。

 花は3~4月に葉の展開とほぼ同じ時期に咲き、弓形に伸びてたれるのが特徴的です。 痩せ地でも育つため、砂防の緑化樹として用いられることが多いようで、その特性を活かし積極的に植樹が行われていますが、樹勢が旺盛であるため各地で混乱を招いてるようです。 樹木の成長における特性を理解して管理することが大切ですね。


オオバヤシャブシ こんなところで大活躍!

 オオバヤシャブシを漢字では「大葉夜叉五倍子」と書きますが,五倍子(ふし)はヌルデの虫こぶのことです。この五倍子はタンニンを多く含み,昔はお歯黒に使われていました。オオバヤシャブシの果穂は,この虫こぶ同様にタンニンを多く含んでいるため五倍子の名がつけられたようで、現在では黒色の染料として利用されています。






参考①:野山の樹木 観察図鑑.成美堂出版.p175. 
参考②:散歩道で出会う 身近な樹木たち.神戸新聞総合出版センター
参考③: オオバヤシャブシ | 神戸市立森林植物園 - 神戸市公園緑化協会
http://www.kobe-park.or.jp/cgi-bin/shinrin/news/index.cgi?file=migoro&mode=detail&select=1387086224