見頃の植物

ヒメリンゴ

ヒメリンゴ



学 名:Malus cerasifera subsp.
科 名:バラ科
原産地:アジア
植栽場所:エスパリエ



 学校のエスパリエには今小さくて可愛らしい実がたくさんなっています。実はリンゴによく
似ていますが大きさは2~3cmほどでスーパーボウルくらいの大きさです。食べてみるとリン
ゴのようなシャリシャリした食感はありますがスイバのような酸っぱさでした。

 ヒメリンゴとは別名イヌリンゴのことで、近年園芸品種として流通しているものとは違い、
花は小さく可憐で、果柄は長く、実は小さくまずく、葉はハナカイドウに似て古くから庭
園や公園などに多く植えられているものを言います。近年の流通種は、実が大きくて食べ
ることができ、花は豊かで、葉はセイヨウリンゴに似て毛が多いものです。古くからあっ
た中国原産のイヌリンゴとは別に、小型の実を付けるものをヒメリンゴという名前で流通
しているようであり、今後はこちらが主流になるかもしれません。学校の樹名板にはヒメ
リンゴと表記されていますが、花や実を観賞するリンゴ・カイドウ類の園芸品種は一括し
てハナリンゴという呼び名があります。

 樹高は地植えだと3~5mにもなります。食用としての利用よりも4月頃に満開する白い花
や実を観賞して楽しむことが多い樹木です。リンゴ属は概して他家授粉性が強く、同じ花の
中の受粉では優良な実がなりにくい性質をもっています。ヒメリンゴも同様で実を多くつけ
るためには、ヒメリンゴの近くにミヤマカイドウなどを受粉樹として置いておくとよいです。
受粉樹は開花時期が同じ時期のものを選びましょう。あとは風や昆虫が花粉を運んでくれます。
受粉樹は普通一本あれば十分ですが、大量に栽培している場合は、30鉢に一本くらいの割合で
鉢の間に置くのが効果的です。
 樹勢が強く地植えにすると大木になります。小さい樹で楽しみたい場合は盆栽やコンテナ
植えで育てるとよいでしょう。冷涼な気候を好みますが暖地でも育てることが可能であり、
西日の当らない場所を選ぶとよいでしょう。



ヒメリンゴ  こんなところで大活躍!

 盆栽として仕立てることができ実や花の観賞を楽
しみます。開花が始まる春から果実が落ちる冬ま
でとほぼ一年を通して観賞することができます。


<参考①:みんなの花図鑑 https://minhana.net/wiki/%E3%83%92%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B4
<参考②:魅る魅るガーデニング http://www.teych.com/10ghana-31.html
<参考③:盆栽専科 著者:加島肇 出版社:株式会社自然の友社
<参考④:街の樹木観察図鑑 著者:菱山中三朗 出版社:成美堂出版
<参考⑤:NHK趣味の園芸樹木図鑑 著者:北村文雄 巽映明 妻鹿加年雄 出版社:NHK出版