見頃の植物

秋咲きスノーフレーク

写真:秋咲きスノーフレーク



 学 名:Acis autumnalis
 科 名:ヒガンバナ科
 原産国:地中海沿岸
 植栽場所:花の庭(一般駐車場からのぼるスロープ沿い花壇)


 一般駐車場からスロープ沿いに花の庭を歩いていると、頼りなさそうな一本の細い花茎の先に、 ダイニングテーブルの上からつり下げるランプのようなかたちの花をつけた秋咲きスノーフレークに出会えます。
花のランプは、付け根がほんのりピンク色をしており、小さな灯りがともされているようです。
風に吹かれると、こっくりこっくり揺れています。 一件、頼りなさそうな細い花茎も強い風にあおられても、折れそうで折れないしなやかさを持ち合わせているような感じがします。

 スノーフレークと言えば、春のイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。 春に、花びらの先端に緑色の小さな斑点をつけて咲く「スノーフレーク」は学名がLeucojum aestivumとなり、 原産地では主に夏に開花するため英名では”summer snowflake”と言われるそうです。
これに対して秋咲きスノーフレークは、英名も和名と同様に秋のスノーフレークを意味する”autumn snowflake”と呼ばれるそうです。

 ちなみに、”snowflake”とは「雪片」を意味します。
秋の訪れを感じ始める9月ですが、秋咲きスノーフレークの小さな雪のかけらが、夏の終わりの涼しさを後押しするかのようです。


 秋咲きスノーフレークで一首
夕暮れの 早まる秋に ほんのりと 小さなランプが 灯りともす   (詠み手:津森 碧)


<参考文献① 新・花と植物百科.p.396,437.2001年(発売 角川書店)>  
<参考文献② オルビス学習科学図鑑 花 園芸植物.p.137.1998年(学研)>