見頃の植物

ウリクサ

写真:ウリクサ



学 名:Lindernia crustacea
科 名:アゼナ科(またはアゼトウガラシ科)
分 布:日本全国
生育場所:一般駐車場付近の道端



 ウリクサはアゼナ科アゼナ属の1年草です。畑や道端、空き地などに生育します。学校では一般駐車場横、竹林の林縁部や図書館横の芝生地などに生えています。少し湿った場所が好みと感じます。

 8月~10月頃にとても小さな紫色の花を咲かせます。一つ一つの花は目立たないでしょうが、 ウリクサは根元で分枝して四方に広がり、たくさんの花をつけるので、案外目立つのではないでしょうか。紫の色が濃い目なので、黄緑色の葉や茎とのコントラストがきれいです。まるで星団のようですね。

 名前の由来は果実の形が「マクワウリ」という植物に似ていることによるそうです。うん、確かに似ています。

 ちなみにウリクサはもともと「ゴマノハクサ科」に分類されていましたが、APGというDNAの塩基配列による分類体系ではゴマノハクサ科は様々な科に分割され、このウリクサも新しく作られた科へと移されました。最新のAPGIIIではLinderniaceaeという科にウリクサは属していますが、新しい科だからなのか、 和名がきっちり決まっていないようです。そのため「アゼナ科」だったり、「アゼトウガラシ科」と言われているみたいですね。ややこしい。

 旧ゴマノハクサ科の花は唇形のものが多いんですが、かわいくて好きな形です。このグル-プに属していた種で、 学内ではトキワハゼがアルファガーデンの石畳の隙間などに生えています。ちょうど今の時期も花が咲いていましたので、是非探して見て下さい。



 最後に一首・・・
節目がち 歩き気付いたウリクサよ 「地上の星」は ここに在り!!(詠み手:ムッシュ・ムラムラ)


<参考①:林弥栄 監修(改訂版改修 門田裕一)(2013)増補改定新版 野に咲く花, 山と渓谷社, 474p.>
<参考②:廣田伸七 編著 (2000) ミニ雑草図鑑, 全国農村教育協会, 95p.>
<参考③:邑田仁 監修, 米倉浩司 著 (2013) 維管束植物分類表, 北隆館, 104p.>