見頃の植物

ツワブキ

写真:ツワブキ



学 名:Farfugium japonicum
科 名:キク科
原産地:本州、四国、沖縄など
ALPHAでの生育場所:日本庭園


 ツワブキはキク科の多年草です。主に海岸近くの岩上や崖、林のふちなどに生えますが、園芸目的で庭や公園などにも植栽されています。そのためか、公園などには逸出したと考えられる個体も見かけます。  葉がフキ(Petasites japonicus)と似ていて、「葉に艶があるフキ」という意味の「艶蕗」がなまって、「ツワブキ」となったとのことです。ちなみに漢字では「石蕗」と書くことが多いようです。自分はてっきり、フキよりも固くてゴツい印象から、強い蕗という意味で「強蕗」、だと思っていましたが、勘違いしていました。  フキと同じように、葉柄を「きゃらぶき」にして食べるほか、若い葉も柔らかくて食べられるそうです。きゃらぶき美味しいですよね、食べたくなりました。
 花期は10月~12月で、暗い緑色の葉を背景に、やや大きめで明るい黄色の花をたくさん咲かせるので、よく目立ちます。特に花の少なくなる晩秋から冬では尚更目を引きます。
 ALPHA周辺にもツワブキが生育していますが、このように植栽場所の周辺に自生している種を園芸目的で使用する際は、自生の個体群と交雑する危険も考慮して、慎重に取り扱いたいものです。

 ここで一首、
ツワブキと 聞いてあの人思い出す ああ,あの人よ 妻夫木聡(詠み人:ムッシュ・ムラムラ)


<参考①門田裕一 監修, 林弥栄 改訂版監修 (2013) 増補改訂新版 野に咲く花, 山と渓谷社,567p.
<参考②鈴木庸夫・高橋冬(2011)散歩で見かける草花・雑草図鑑, 株式会社創英社/三省堂書店, 354p.