兵庫県園芸療法士がコミュニティガーデンでの実践について建国大学(韓国ソウル市)で発表しました。

2018年12月24日(月)に韓国ソウル市内にある建国大学にて、『日韓シンポジウム:コミュニティガーデンの現状と課題』が開かれました。

本校からは、基調講演として平田教員Current status and future tasks of community garden in Japan(日本におけるコミュニティガーデンの現状と課題)について、豊田教員Health outcomes in community gardens: Basic theories and researches(コミュニティガーデンにおける健康効果:基本理論と研究)について発表しました。

事例報告では、コミュニティガーデンで活躍する3名の兵庫県園芸療法士が、「コミュニティガーデンは、参加者のストレスを下げてコミュニケーションを促し、疾患や障がいの有無にかかわらず子供から大人、高齢者まですべての人がつながるプラットフォームとなり、精神、身体、社会的健康の増進につながる。健康効果をねらいとしたコミュニティガーデン活動では、園芸と疾患や障がいのある人のケアに関する知識や技術を持つ園芸療法士の存在が有効である。」ことを伝えました。

 

  • 浅井志穂さん(全寮制12期生)

“Case report of a community garden linking elderly people with mother and children in a public housing (公営住宅に住む高齢者と母子をつなげるコミュニティガーデン)“

要旨:いままで同じ県営住宅に住んでいても会話がなかった高齢者と、子供、その母親らをつなぐきっかけが住宅の花壇であった。花の苗を一緒に植える、育てる、花を利用した屋内活動をすることで、お互いが顔見知りとなり、県営住宅においてよりよい関係性が築かれていった。

 

  • 山田公代さん(通学制3期生)

“Case studies of fostering children with problems in the community garden(コミュニティガーデンにおける発達に障がいのある子供の療育)”

要旨:今は使われなくなってしまった公園を市民ボランティアとともにリノベーションして、発達に障がいのあるある小学生を先生とともに定期的に招いている。あるアスペルガーの子供は、ガーデンでは落ち着いて行動し、年下の子供に対してもお兄さんらしく面倒を見られるようになった。

 

  • 横田優子さん(全寮制6期生)

“Case report of nurturing relationship between people with intellectual disabilities and citizens in a community garden(知的障がいのある人々と市民ボランティアのつながりを育むコミュニティガーデン)”

要旨:明石海峡公園では、月1回行う市民ボランティアと、淡路島内のあるB型事業所で働く知的障がいや発達障がい(自閉症を含む)のある人々との交流が続いている。市民ボランティアにとっては、豊富な園芸の知識や技術を人のために活かす機会に、事業所メンバーにとっては、広々とした環境の異なる空間で社会性を育む機会となっている。

(文責 豊田)

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