第2、3回目「思い思いの畑を作ろう」

 園芸療法課程の修了生である兵庫県園芸療法士の別處正子さんと本校の上地あさひインストラクターが講師となって行っている淡路市内の保育所園児を対象とした園芸療育(淡路市“おはなであそぼう事業”)、第2、3回目の様子をご紹介します。
 今回は5歳児を対象として“思い思いの畑作り”をテーマに2日間連続で実施しました。

 1日目は畑のプレート作りです。ねらいは、「グループで思いを共有する」、「思いを形にする」としました。園児が3人一組となって、翌日作製予定の畑にたてるプレートを作成します。畑といえば、まっすぐに伸びた畝を想像する方がほとんどだと思いますが、今回の畑は形にこだわりません。園児たちが作りたい畑の形をグループで話し合います。四角、三角、円、星、リボン・・・話し合いのうえ、決定した畑の形をまず、茶色の画用紙で作ります。次に植えたい野菜を決め、その野菜を画用紙で作ります。トマト、なす、ゴーヤ、パプリカ・・・すてきなプレートができあがりました。自分の意見を言ったり、相手の意見を聞きながら話し合う様子は担任の保育士も驚くほどでした。

植えたい野菜を作ったよ
植えたい野菜を作ったよ
いろいろな形の畑に大好きな野菜を植えるよ
いろいろな形の畑に大好きな野菜を植えるよ


 2日目はいよいよ、畑作りです。ねらいは、「野菜の植え付け方や管理方法を知り、協力することでコミュニケーションを高める」、「栽培することで食への関心が高まる」としました。保育所内の畑にて、グループで前日話し合ったように、大きなスコップで畑の形を作ります。どうしたら土と肥料がよく混ざるか、どうしたら思い通りの形になるか・・・上手にできている園児のやり方をまねる姿や話し合う姿がみられました。次に、野菜の苗を植え付けます。自分たちで植えたいと決めた野菜、1日経過しても、間違えずに苗を取りに来ます。苗の扱い方、土の掘り方も仲間同士教えあったり、これでいいのかと講師に尋ねながら慎重に行うことができました。プレートを立てて、最後はしっかりとジョウロで水やり。「大きくなーれ」と願う姿に、野菜への愛着の気持ちの芽生えや栽培への関心が高まっていることが伺えました。
 
 園長や担任の保育士からは、「どの作業も楽しんで行えていた」、「2日間の連続プログラムだったため、興味が持続し、よりよい結果につながったと思う」、「土を混ぜるなど、園児たちの力でここまでのことができると思わなかった」、「ほめられたことが積極的な行動へつながった」と意見をいただきました。

 このような畑作りは、はじめての試みでしたが、おもしろい畑ができあがりほっとしました。この畑が園児や保育士、保護者、虫たちとの交流の場になればと願っています。

 

さあ!畑作りに挑戦
さあ!畑作りに挑戦
チョキにして苗をはさむんだよ
チョキにして苗をはさむんだよ


野菜を植えたらプレートを立てて!
野菜を植えたらプレートを立てて!
お水をやって、できあがりー!大きくなりますように。
お水をやって、できあがりー!大きくなりますように。


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