令和3年度「園芸療法実習Ⅲ報告会」(全寮制・通学制)が開催されました(2022.1.16)

 

令和4年1月16日、園芸療法課程通学制後期課程、全寮制の学生による園芸療法実習Ⅲ報告会が開催されました。園芸療法実習Ⅲは、園芸療法実習Ⅱで立案した園芸療法計画をもとに、園芸療法を実践し、実践結果について評価する実習です。今年度は、全寮制10名、通学制8名、計18名が園芸療法実習Ⅲを終え、今回の報告会に臨みました。

報告会は、新型コロナウイルス感染症が急拡大しているため、オンラインでの開催となりました。参加者は、学校関係者に限定し、実習指導者(園芸療法課程修了生スーパーバイザー)、園芸療法課程の修了生、在校生39名が参加しました。以下に、発表タイトルと内容をご紹介します。

 

1.コロナ禍で活動機会が減少する高齢者に行った園芸療法

逆流性食道炎、高血圧、シェーグレン症候群*、便秘症、うつ病の既往がある特別養護老人ホームに入居する90歳代前半の女性へ、手指の巧緻性は比較的高く、園芸作業遂行に必要な心身機能は保持、花や野菜の栽培が好き、他者と関わろうという気持ちがあるというプラス面に注目。心身機能を維持し現状の生活を長く保つことができること、人と心地よい関わりを持ち日常に楽しみを得ることを目標として、創作活動(フラワーアレンジ、センニチコウを使ったおうちの小物入れ作りなど)、トマトやパンジー・ビオラの栽培管理などを週1回計10回実施(2名の集団)。新型コロナウイルス感染症の感染防止により他者交流が減少する中、会話だけでなく、植物を介しゆったりとした時間の中で、植物に触れ・香りを感じるなどの同じ感覚体験を他者と持った。淡路式園芸療法評価表(AHTAS)**では、「意欲」「コミュニケーション」「満足」の評点に向上がみられ、実習期間5ヵ月のバーセルインデックス(BI)***は維持した。

*涙腺、唾液腺などに慢性的に炎症が起こり、ドライアイやドライマウスなどの乾燥症状が出現する病気
**園芸療法実施中の対象者の様子を客観的にとらえる評価尺度
***食事・入浴・歩行(移動)などの日常生活動作(ADL)を自立・一部介助・全介助で分類する評価方法

 

2.役割を失い意欲の低下がみられる認知症高齢者に行った園芸療法

アルツハイマー型認知症(やや高度の認知機能低下)、パーキンソン症候群、偽痛風、高血圧、尿路感染のある介護付き有料老人ホームに入居する90歳代前半の女性へ、自分の役割を見つけ、自分らしさを発揮できることを目標として、フウセンカズラやセンニチコウの管理・観察、創作活動(押し花作りとその押し花を使ったカレンダー作り、フウセンカズラのお守り作り、生け花など)を週1回計14回実施。回を重ねることで自発的にフウセンカズラの種を採取、毎回体調不良を訴えるB氏へ声掛けを行い最終回が近づくと B 氏と手をつなぎ「寄せ植えの管理を一緒にする」と約束した。認知症高齢者の生活の質尺度(QOL-D)「自分らしさの表現」の評点に改善が見られた。

*痛風と同じような関節炎の症状を起こすが、高尿酸血症が見られないことから名付けられた

 

3.グループホーム入居中のアルツハイマー型認知症高齢者に行った園芸療法

アルツハイマー型認知症(中等度の認知機能低下)、高血圧、過活動膀胱があり、自室で過ごすことが多く、実行機能障害のためか熱中していた刺繍の作品作りができず自信を喪失している80歳代後半の女性へ、他者交流や残存能力の発揮機会を得、楽しみや自信を取り戻すことを目標として、センニチコウの栽培・ワイヤリング・リース作りなどの創作活動を中心とした園芸活動を週1回計14 回実施(A氏との集団活動)。症例の認知機能に対して難易度の高いプログラムと思われたが、園芸療法課程学生(以下、HTS)による演示と支援により、手先の器用さとセンスの良さを発揮できる作品を作り、A氏・施設スタッフからの賞賛を得た。認知症高齢者の生活の質尺度QOL-D の「周囲との生き生きとした交流」、「自分らしさの表現」の評点に改善がみられた。

*計画を立て、順序立てて効率良く行うことが難しくなること  

 

4.通所リハビリテーションに通う高齢女性に行った園芸療法

糖尿病、糖尿病性網膜症、糖尿病性末梢神経障害、高血圧、脊柱管狭窄症、変形性膝関節症があり、車いすでの生活と住環境や対人関係の変化により、やりたいことができず、さみしさ・不安があるという80歳代前半の女性へ、人の世話好き・家庭菜園の経験がある・施設や家で植物を育てたい希望があるというプラス面に注目。他者との繋がりの中で自己有用感を持ち、人の役に立てることを目標として、ミズナ・エゴマ、テーブルヤシの水耕栽培、創作活動(押し花と押し花の作品作り、花のお弁当箱など)を週1回計14回実施(B氏との集団)。水耕栽培は、園芸活動日以外でも植物の変化を確認しながら管理を行い、「めっちゃかわいい」と新たな土地の言葉でB氏の作品を褒めるなど交流を深めた。認知症高齢者の生活の質尺度(QOL-D)の「周囲との生き生きした交流」「自分らしさの表現」の評点に改善がみられた。

 

5.療養型病院の外来に治療およびリハビリ目的で通院する女性に対して行った園芸療法

病院の外来に糖尿病の薬物治療(週1回)と変形性腰椎症に対するリハビリテーション(週4回)に通う70歳代後半の女性へ、病院での園芸活動で新たな知識・経験を得て通院の楽しみを持ち、生き生きと過ごすことを目標として、ミニヒマワリの播種・栽培管理、手貼りラミネートフィルムを使ったミニヒマワリのしおり作りなどの活動を週1回計14回実施。AHTASの「満足」は向上し、「(東京2020夏季オリンピックの)レスリングの人が金です。その花束もひまわり3本と小花があしらってあります(花束のイラストも描く)」「病院で水かけしていると何かボランティアをしてるようでした。いいことしてる気分です」「(園芸活動の)1回1回が今度は何だろうかと楽しみでした。ホームセンターへ行っても花を見ると何か植えたくなりそうです」「何か植えておくと日々緑の葉物だったら大きくなり、肥料、水も加え答えがでてくるのが楽しかったです。有難うございました」と栽培日誌に書いた。

 

6.障害者施設に入所する重度知的障害のある 40 代女性に実施した園芸療法

重度知的障害があり、情緒不安定になりやすく他者への暴言・他害行為がある40歳代後半の女性へ、園芸を行える身体・精神機能があり、共感力と良好なコミュニケーションがとれるプラス面に注目して、楽しく穏やかに生活を送ることを目標に、センニチコウの寄せ植えの管理、カブ・ハツカダイコンのプランター栽培、創作活動(センニチコウのドライフラワー作りと装飾、押し花作りと作品作りなど)を週1回計10回実施(B氏との集団)。休むことなく活動に参加し、創作活動に「こういうの好き」「幸せです」との発言、B氏の作品に拍手したり、「合格です」と声をかけたりした。職員による園芸活動日の記録には、他利用者に対する暴言・トラブルは落ち着き、毎回、笑顔、嬉しそう、楽しそうなどの快感情を表す記載があった。

 

7.特別支援学校卒業後に就労訓練を受けている知的障害者への園芸療法を用いた試行的就労支援

職業訓練施設で通所訓練を受けている知的障がいのある10歳代後半の男性へ、体力・積極性を持ち、指示したことに真面目に取り組むプラス面、両手をバランスよく使用した動きができない、手指の巧緻性が低い、相手の話を聞く姿勢がとれないことがあるという課題面に注目。指示された作業を丁寧で正確に、継続して行うことができることを目標として、野菜(トマト、ダイコン、ジャガイモ、ホウレンソウ)、花壇への花の植え付け・管理を計12回実施。支援では、前期:覚えることを重視、中期:柔軟な調整をしながら考えて動く習慣を作る、後期:作業性を維持し自主性や他者との協調性のとれる場面設定、最低限の指示とし1時間程度の連続した作業実施に視点をおいて支援した。その結果、活動日の心理的状況が作業に大きく影響するが、安定した状況では、両手使用・正確性・集中力が中間期以降で改善した。

*独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構 障害者職業総合センター「就労移行支援のためのチェックリスト~障害者の一般就労へ向けた支援を円滑に行うための共通のツール~」2007年3月を参考に評価項目を設定

 

8.自閉症スペクトラム障害(ASD)と注意欠如多動症(ADHD)が ある児童に行った園芸療法

児童の手指の巧緻性は同年代と同程度、園芸作業に対する指示理解と栽培意欲があるというプラス面、集団行動において衝動性や多動性のため注意を受けることがある、他者理解と他者に共感する力が同年齢より低いという課題面に注目。自己肯定感や自己有用感を高め、他者に対して共感的な行動や言動が増えることを目標として、野菜(ニンジン、ミニトマト、カイワレダイコン、ピーマンなど)の栽培・収穫、花(コスモス、チューリップ、アサガオなど)の栽培、創作活動(押し花の作品作り、アサガオのつるでリース作り、寄せ植え作り)を全12回(前期4回個別、5回目以降姉との集団)実施。栽培活動を通して、褒められる、認められる、感謝される体験を持った。植物の成長を感じ「大きくなった」と話し、姉と協力して作業を行ったり、姉の作品のよいところを褒めたり、家事を積極的に手伝ったりするなど、共感力や他者を思いやる姿勢に成長がみられるようになった。学校での暴言暴力の頻度も1か月に1回から2~3か月に1回に減った。

 

9.地域活動支援センターに通所中の不登校からひきこもりとなった男性に対する園芸療法

心理状態が不安定で、気分が落ち込むと通所できないが、豊かな芸術性や創造力があり、人への気遣いができる20歳代前半の男性へ、通所状況が安定し、前向きな気持ちで生活することを目標として、ダイコン・ビオラ等の播種・栽培・収穫・調理、創作活動(ジオラマ作り、カラーサンドの寄せ植え作り、絵画制作)など多様な活動を週1回計13回実施(2名の集団)。苦手感を示していた栽培活動にも播種や間引きを楽しそうに行い、「こんなに自然の材料があるとわくわくするなぁ」と創作活動や寄せ植え作りに芸術性を発揮した。活動後の「こころスケール」は、毎回、こころの穏やかさを保ち、施設職員より園芸活動に意欲的、楽しそうとの話があった。園芸療法開始以前より通所状況は安定し、ピアサポーター**になりたいという希望をもち始めた。

*活動後のからだ、あたま、心、やる気の4項目を自己評価するもの
**障害のある人自身が自らの体験に基づいて他の障害のある人の相談相手となったり、同じ仲間として社会参加や問題の解決などを支援したりする活動を行う人

 

10.特別養護老人ホームに入居するアルツハイマー型認知症の高齢者に対してオンラインで行った園芸療法 

アルツハイマー型認知症(中等度の認知機能低下と推測)、骨粗鬆症、腰椎圧迫骨折があり、異食行為、収集癖などの行動・心理症状が現れている80歳代前半の女性へ、手続き記憶を用いる活動であれば30分程度の注意維持が可能なことと、他者と楽しく会話ができるというプラス面に注目して、園芸活動の中で、精神的に安定した時間が増え穏やかに過ごすことを目標とした園芸療法を実施。内容は、栽培活動(観葉植物の植え替え、パンジー・ビオラなどのポットあげ、夏の寄せ植えの片付け、冬の寄せ植え作製など)、創作活動(押し花の作品作り、花のお弁当箱 、藍の生葉染め)を週1回計13回(2名の集団)、オンラインで実施。オンラインでの園芸活動は、HTSが事前に準備した植物・資材を使い、実習指導者(兵庫県園芸療法士)が症例の支援を行った。HTSは、学校から園芸活動を行い、植物・道具類は現地と同じものを使用、手を振るなどミラーリングが発生しやすい動作をとった。どのプログラムにも「きれい」の発言があり、4回実施した花のお弁当箱は回を重ねるごとに慣れた手つきで作業に集中した。前期、中期、後期のAHTASの「思考(期待感)」評点をSteelの多重比較検定で分析したところ、評点が向上した後期評点と前期評点の間に有意差が認められた。

*相手の動作に対して、鏡のように自分の動作も合わせる方法

 

11.パーキンソン病により健康状態が不安定な高齢女性への園芸療法

C型肝炎、肝臓癌、左乳癌、パーキンソン病と仙骨骨折・腰椎骨折・右上腕骨折の既往があり、気力・体力が低下すると消極的になる80歳代前半の女性へ、塗り絵・歌・花が好きというプラス面に注目して、園芸活動に積極的に参加するようになることを目標に、ヒマワリなど季節の花の押し花を作り楽譜に飾る、ベビーリーフの播種・栽培管理・収穫などを週1回計14回実施。園芸活動には毎回参加し、AHTASの「意欲」「満足」の評点に向上がみられ、押し花で飾った楽譜ができると自発的に歌を唄い、部屋や施設の食堂に飾った。また、「まず始めはここにバラを挿したい」「このお花に似合うのはこれね」などの発言があった。

 

12.デイサービスに通所するうつ病のある高齢者に行った園芸療法

うつ病、狭心症、高血圧、糖尿病のある70歳代後半の男性の、寡黙で日によって気分に差があり、庭仕事などの趣味に取り組まなくなったが、毎朝玄関先に立ち通学途中の子供たちを見守る習慣があり、未経験の園芸活動に抵抗なく・集中して取り組むプラス面に注目した。自己有用感を得て生き生きと過ごすことができることを目標に、ハツカダイコン・ミニダイコンの播種・栽培管理・収穫、創作活動(寄せ植え作り、ミニクリスマスツリー作り、花マンダラなど)を週1回計10 回実施(2人の集団活動)。回を重ねるにつれHTSに自ら話かけ、創作活動では作品を褒められると満足そうな笑顔を見せ、作品を持ち帰ることが役割になり、認知症高齢者の生活の質尺度(QOL-D)の「周囲との生き生きした交流」の評点に改善がみられた。

*マンダラ(円、輪の形。自然界・宇宙観を表す)を生花で作る活動

 

13.デイサービス利用のアルツハイマー型認知症高齢者に行った園芸療法

軽度のアルツハイマー型認知症があり、施設では新聞に目を通して過ごし他者交流が殆どない70歳代後半の男性へ、手続き記憶があり、自分の園芸経験を「興味・意欲がある人になら植物の育て方を教えても良い」というプラス面に注目して、他者と交流する機会を持つことによって自分の役割を見つけ、自分らしさを発揮することを目標に、ミニニンジン等の播種・栽培管理・収穫、芋づる・稲わらなどを使った作業を週1回計14回実施。中学時代に行っていたしめ縄作りは「もう忘れたからできない」と発言したが、ワラを見るやいなや靴下を脱ぎ、ワラ束の根元を足の指に挟み、素早く縄をなった。また、施設スタッフに作り方を教え、一緒に施設利用者全員の正月飾りを作った。認知症高齢者の生活の質尺度(QOL-D)の「周囲との生き生きした交流」「自分らしさの表現」の評点に改善がみられた。

 

14.認知症対応型通所介護に通う女性高齢者の自分らしさを引き出した園芸療法

認知症(軽度の認知機能低下)、貧血(胃全摘術によると推測)のある90歳代前半の女性へ、認知症の進行により日常生活の出来事を忘れることが増えているが、農家育ちで野菜の栽培をしたい気持ちを持っているというプラス面に注目して、人生のふりかえりに繋がる昔の話をしたり、栽培活動をしたりすることで自分らしさを維持することを目標に、寄せ植え作りと花の栽培管理、創作活動(フラワーアレンジ、リース・ツリー作りなど)を週1回計14回実施。園芸活動では、自分で考え製作に没頭、小さい苗のいのちを活かそうとした。施設では、今まではおとなしく自己主張も控えめだったが、園芸活動以外の施設の仕事に積極的に動き回り、不穏になる他者をなだめようとする姿が見られた。認知症高齢者の生活の質尺度(QOL-D)の「自分らしさの表現」の評点に改善がみられた。

 

15.デイサービスに通うアルツハイマー型認知症の高齢者に行った園芸療法

アルツハイマー型認知症(軽度の認知機能低下と推定)、高血圧、高脂血症、難聴があり、運動機会が少ない、活動への意欲が低下、難聴等を理由とする他者交流機会が少ない80歳代前半の女性へ、豊富な園芸経験や気配りできる性格で他者を支援できるというプラス面に注目して、自分らしさを取り戻し生き生きと過ごすことを目標に、大豆・葉ボタン・ミニダイコン、パンジーの栽培活動、施設の花壇整備、栽培した植物を使った作品作り・加工物作りなどを週1回計12回実施。花が終わった夏花壇を見て「花壇をきれいにしよう」と提案し、水やり・整備・剪定などの手入れを行った。施設の庭の柿も収穫し、干し柿作りを行い「いろんなことをやらせてもらえる」と発言。認知症高齢者の生活の質尺度(QOL-D)の「周囲との生き生きした交流」「自分らしさの表現」の評点に改善がみられた。

 

16.デイサービスを利用するアルツハイマー型認知症の女性に行った園芸療法

アルツハイマー型認知症(軽度~中等度の認知機能低下)のため社会・家庭での役割を失っている80歳代後半の女性へ、園芸活動を行う手続き記憶・運動機能が保持され、植物への関心が高く、園芸活動を行える環境と元気に過ごしたいという気持ちがあるプラス面に注目して、日常の緊張や不安が和らぎ、安心して生活する時間が増えることを目標に、庭や畑の散策、畑でのダイコン栽培、寄せ植え作りなどを週1回計14 回実施。季節の変化を感じながら空の色・鳥の声・施設にある植物などに対して興味を示す症例にHTSは同じ目線になり、また、「ダイコン美味しかったです」など感謝の気持ちをHTSが言葉で伝えると、嬉しそうな表情が見られた。認知症高齢者の生活の質尺度(QOL-D)の「周囲との生き生きした交流」「自分らしさの表現」の評点に改善がみられた。

 

17.左上下肢麻痺があり左肩疼痛を訴える後期高齢男性に行った園芸療法

脳出血、左大腿骨頸部骨折、糖尿病があり、左上下肢麻痺、左肩疼痛の訴えなどがあるデイケアに通所する80歳代後半の男性へ、植物に関する知識が豊富で、園芸活動に興味があることに注目して、デイケアでは左肩の疼痛を忘れる時間が増えること、植物の栽培を通して生活意欲が持続することを目標に、ジャガイモの袋栽培・ハツカダイコンの栽培管理、寄せ植え作りと管理、創作活動(フラワーアレンジ、押し花アート、サシェ、ハーブ手浴など)を週1回計14回実施(2名の集団)。「金曜日(園芸活動日)は園芸モードや」と休まず来所し、栽培中の植物への潅水などを園芸活動日以外の通所時に実施した。園芸療法の時間に疼痛訴えはみられず、ご家族や職員へのアンケートでは、疼痛の訴えはみられたが、笑顔が増え、明るくなったとの記載があり、疼痛に対する気持ちの持ち方に改善が見られた。

 

18.デイサービスに通う意欲低下が見られる高齢者女性に行った園芸療法

腰痛、下肢しびれ、高血圧があり、フレイルが考えられる90歳代前半の女性へ、園芸活動を行える上肢機能、注意機能・手続記憶保持、植物が好きで触れていたい、いつまでも元気でいたいと願っているプラス面に注目して、植物と触れ合う機会を再獲得することで、張り合いのある生活を送り、心身機能低下が抑制されることを目標に、大根の袋栽培、創作活動(花や多肉植物の寄せ植え作り、匂い袋作り、フラワーアレンジ、リース作りなど)を週1回計14回実施。経験ある園芸活動に加え、経験のない多肉植物の栽培では、緊張しつつも新たな知識や驚きの機会となり、失敗談や苦労話で他者交流を深めた。バーセルインデックス(BI)の「歩行」が自立に改善、職員の記録より、しなくなっていた家事を再開したことを確認した。

 

コロナ禍の厳しい状況が続く中、園芸療法実習を受け入れてくださった施設関係者様、実習対象者様、学生を指導していただいた園芸療法課程修了生(スーパーバイザー)に感謝申し上げます。

(文責 金子みどり)

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