“緑と人をつなぐ園芸療法”を学びませんか

園芸療法課程全寮制コースは、全国で結一、県知事が認定する園芸療法士を養成する課程として2002年に誕生しました。本課程は、1年間で250時間の授業時数と500時間の園芸療法実習を行う、園芸療法の専門家を養成する課程です。

 

 現在、園芸療法課程に入学されるかたの多くは、社会人経験者です。バックグラウンドは、医療・福祉系の方に限らず多様です。年齢層も20代から60代までさまざまですが、入学される方の目的は、大きく3つにわかれているように思います。

 

 第一は、「今まで働いてきたけれど、少し立ち止まって自分自身を見直し、可能性を広げるために新しい知識や経験として園芸療法を身につけたい」という方です。30代から40代の方に多く、看護師、作業療法士、介護福祉士、社会福祉士など医療・福祉系の方や一般企業に勤務していた方などです。

「自分が花に癒された」という経験をお持ちの方も多く、そうした方が今度は「園芸で人を健康にしたい」と感じられるようです。

修了後は、バックグラウンドに関係なく、おもに園芸療法ができる医療・福祉系施設に就職しています。

 

 第二は、「前から園芸療法というものに興味があった。定年や、子育て一段落と同時に新しいスキルを身につけて社会に貢献したい」というかたです。こうしたかたは、40代後半から60代前半の方に多く、看護師、保健師、保育園園長、農業経営、学校教諭、学校事務、主婦などの方が入学されています。

修了後は、再雇用先(福祉系企業等)で園芸療法を活用する、園芸療法非常勤講師として福祉施設や保育園、高齢者の多い住宅などで園芸療法を行なうなど、園芸療法のプロとして精力的に活動されています。

 

 第三は、「自ら、園芸療法を取り入れた組織を運営したい」という方々です。医療・福祉・教育の分野で働いてきた方が、デイサービスの管理者、NPO法人理事長といった形で自らの思い描く園芸療法の実現に向けて取り組まれています。私たちが暮らす社会には、不登校やひきこもり、知的障害や発達障害、精神障害、高次脳機能障害などいろいろな課題を抱えている人がいますが、園芸療法はこうした人に社会とつながる機会を与えます。

 

 本校の園芸療法課程の強みは、こうした多様な人々を受入れても、一人ひとりにあった進路を提供し続けているところにあります。

全寮制コースの寮生活では、学生同士の語らいの時間ももちろん多くありますが、授業時間に限らず、始業前8時からの栽培管理、昼休みのちょっとした時間、食事会他、常に、教員と学生も顔を合わせてじっくりと話し、気心の知れたつきあいができると思います。

通学制コースの人にとっては、休日に学習することには覚悟も必要ですが、「学生気分をまた味わえるのも悪くない」と感じている方もいらっしゃるようです。

 

「興味はあるけれど、療法なんて敷居が高いのでは?」と思われている方、どうぞ、一度学校説明会にお越しください。「安心して学習できそうだ」と感じていただけることと思います。

 

 

 

 

 

 

 

園芸療法課程教員  豊田正博 金子みどり 上地あさひ

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