豊田教員がCharles Lewis Excellence in Research Awardを受賞しました。

このたび、園芸療法課程の豊田教員が、アメリカ園芸療法協会より2018年度の園芸療法分野に関する最優秀研究に贈られる2018 Charles Lewis Excellence in Research Award 受賞しました。10月5日にデンバーで行われる受賞式に出席し、プレゼンを行う予定です。

受賞研究論文:Gardening May Repeatedly Activate the Frontal Pole

「ガーデニングは前頭極を繰り返し活性化させる可能性がある」

Toyoda, M., Yokota, Y., & Rodiek, S. (2017). Gardening May Repeatedly Activate the Frontal Pole, Journal of Behavioral and Brain Science,(7) 464-483.

 

研究概要:

前頭前野の前頭極は注意を始めとする認知機能に関与する。前頭極は一度作業を覚えると賦活が低下するといわれているが、今回、たねまきやかん水のような簡単な園芸作業を何度行っても、前頭極には大きな賦活が起こることを、高齢者を対象とした脳血流測定から実証した。こうした研究は世界的にも初めて。 

脳のなかでは、視覚や体性感覚からの入力情報に意識が向かう時、前頭極内側の賦活が高まり、頭の中で次に行うことを考える時に前頭極外側の賦活が高まる。

私たちが園芸作業を正確に行う時、対象物や自分の動作を視覚と体性感覚でとらえ、脳に入力された情報をもとに、次に何をするかを想起して行動している。今回の研究では、園芸課題は対照課題(右手で拳・手刀・平手の形を順に作って左手をたたく)と比べて、前頭極の内側外側ともに賦活が大きく、賦活そのものが低下しにくいことを示した。

米国や豪州では園芸をしている人のアルツハイマー型認知症リスクが低いことが報告されているが、園芸のこうした脳を刺激する特徴が、認知症リスク低下の理由のひとつとなっているのではないかと提起した。

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