【第1回:研究科の成り立ちとその特徴】

実技フィールド <全国に例を見ない新しいスタイルでの教育活動を実践>

まず目を引くのはこのキャンパス。院生の実技フィールドであり、かつ一般公開もなされています。院生はみなキャンパス近くのレジデンス(寮)に居ますので、まさにガーデンの勉強をガーデンに住んでやる、国内のどこの大学院にも同じような取り組みはありません。モデルはカナダにあるナイアガラ園芸学校。趣旨や理念はやや異なりますが、実践重視を特徴とする学校です。

ガーデンの勉強をガーデンに住んで実践。キャンパス全体が教材であり、実技の場である。

 

日本の伝統文化と様式を学ぶ 茶庭と茶室

 


 

阪神・淡路大震災と身近な自然

当研究科がある淡路景観園芸学校は1999年に設立されましたが、それには1995年の阪神・淡路大震災が大きな影響を与えています。特に、その復興の過程で、まちづくりや人の心身の健康に対して身近な自然の果たす役割が広く理解されるようになり、それらを実践の場で活用できる人材養成を、ということが背景にあり、本校の設立に至りました。





 

兵庫県下に広がる教育研究ネットワーク

また、当研究科は、同じ兵庫県立大学の自然・環境科学研究所のメンバでもあり、三田や豊岡、青垣にある自然・環境を専門とする教員同士のネットワークの一翼を担っています。これらにある組織の特徴もやはり同じく実技実践。みな、それぞれの県政課題に対応しながら教育研究に取り組んでいます。このような大学と県組織との一体も当研究科の特徴であり、教員は兵庫県まちづくり部局の身分を兼ねています。




 

多様なニーズに応えるための多様な教員陣

学生の定員は20名。これに対して専任教員15名。特任教員2名。実技を支えるインストラクター6名。さらに非常勤講師を加えると・・・。マンツーマンをはるかに超えてしまします。注目をしていただきたいのは、その専門分野の多様さです。造園学をベースとしたランドスケープ科学を専門とされる教員が多いですが、それ以外の専門の先生方も多数おられます。景観園芸というと、何やらガーデニング?見た目重視?のように思えるかもしれませんが、いやいやどうして、そこは奥が深いのです。


 

次回 第2回は、‘景観’・‘園芸’ の意味合いを少しひも解いていきましょう。

 


当研究科を志望されているみなさまへ メッセージ
緑環境景観マネジメント研究科 研究科長 山本 聡

緑環境景観マネジメント研究科は、農学・環境系では唯一の専門職大学院として、自然と調和するまちづくりを理念に、多くの優秀な修了生を輩出してきました。淡路景観園芸学校・景観園芸専門課程のころから数えると、設立からすでに20年。これを契機に、研究科では、国際交流の推進やランドスケープ科学に関する学会、各種セミナーの開催をはじめとする教育研究活動をさらに推し進めているところです。今年は新型コロナウイルス感染症対策の影響で研究科の紹介がキャンパスの現場で十分にできないところがありますが、その分、ウェブ等による配信の充実を図っていきたいと考えています。もう少し詳しいことが知りたいなど疑問・質問がありましたら、ぜひ遠慮なくお問い合わせください。みなさまに、キャンパスでお会いできる日を楽しみにしております。

 

 

 

 

 

 

 

 

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