カリキュラム概要

まずは、研究科のカリキュラム概要と共通・必修科目についてご紹介したいと思います。当研究科は専門職大学院。なので、特定の分野に秀でることも必要ですが、幅広い理論と技術を架橋した実践能力がなにより肝要。総合的かつ実践的ということが教育の理念となっています。これを実現するために、全体を俯瞰する「共通領域」を配置するとともに、3つの専門領域として「保全管理領域」「活用デザイン領域」「施策マネジメント領域」を柱に教育課程を編成しています。こう書くと、共通を学んだ後に、それぞれの専門に進むのね・・・私はどこの分野に進もうかしら・・・といった風に思いがち。たしかに2年次の実践演習履修の場面では、そういう面もあるのですが、研究科そのものは上記のとおりに総合的かつ実践的が第1。この領域というのはあくまでも科目群を指すモノで、学生さんには1つの領域のみを履修するのではなく,幅広い分野の知識や技術を修得してもらうことを目指しています。そこのところが通常の大学院とは少し様相が異なるところです。

共通・必修科目

では、共通・必修科目のうち主なものを紹介しましょう。まずはフィールド植物観察演習Ⅰ・Ⅱ。植物の特性とその栽培方法について継続的な植物観察によりフェノロジー(生物の季節変化)を理解することが狙いです。当研究科はキャンパスのガーデンが演習フィールドになっていることはすでに紹介したかと思うのですが、その特徴を存分に使った演習になっています。が、試験やレポートはなかなかハードで、フィールドにある様々な植物の名称はもちろん、その生理生態に関する知識を習得せねばなりません。

主担当の先生は観賞園芸が専門の田淵先生。公園管理の実務畑に長年携わってきたバリバリの実務家教員です。最も長いキャリアとしては北海道・札幌市の公園管理ですが、関西出身で大阪の大学のご出身、持ち前の明るい性格もあいまって、実務界にとてつもなく顔が広く、研究科にはなくてはならない存在です。

観賞園芸が専門の田淵先生
フィールド植物観察演習


続いて、緑環境景観マネジメント企画演習。これは、発展科目のうちの唯一の共通・必修科目になっていて、多様な知識を必要とする緑地の管理運営計画書の作成を、実際の空間をモデルにしながら行う実践さながらの演習です。

主担当は年次によって変わるのですが、2020年度は公園マネジメントが専門の嶽山先生。博物館出身で、公園をはじめとする様々な空間でのプログラム開発とその運用に大変に長けています。2020年度はまさに演習の真っ最中ですが、現実の県立公園での基本計画づくりに関連させながら、実践さながらに実施しています。嶽山先生は研究科きっての熱血漢。現場第一を地でいくお人柄で、これまた研究科には欠かすことのできない存在です。

公園マネジメントが専門の嶽山先生
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