兵庫県立淡路島公園は昭和60年4月にオープンした県立公園で、季節感のある草花や花木が魅力の公園です。淡路景観園芸学校は2000年より、管理運営計画の策定、市民グループの立ち上げ、ソフト事業など、さまざまな形で公園の活性化支援を行ってきました。
市民グループの立ち上げや再編に取り組んでいます。
淡路島公園には「淡路島公園を楽しもう会」という団体が活動を展開しています。本団体は2004年に組織化し、“淡路島公園の自然を愛し、公園を楽しみたい人々が主体となって、楽しい公園をつくり、楽しく公園を使っていくこと”を目的に活動を開始しました。
2005年からは淡路島公園管理運営協議会を、前身であった淡路島公園連絡協議会から発展させた形で発足しました。協議会の会長を林まゆみが務め、協議会として公園の活性化を支援したり、また兵庫県内では初めての景観や自然環境の調査(GISデータなどで整理したもの)などのハード面や、市民グループや一般の来園者の動向を踏まえた「淡路島公園管理運営計画」を策定したりしました。この計画はその後も5年ごとに改定しています。また2006年には、淡路島公園インタープリター養成講座を開始しインタープリターが活動を始めました。2012年には淡路島公園の芝生広場の入り口に設置されたハーブ園を拠点としてハーブ同好会カレンデュラが設立され、2014年には淡路島公園インタープリター会が組織化されました。
2016年5月にはこれまで複数のグループとして活動してきた市民グループは、再編成され、互いに連携と協働を行うために「淡路島公園楽しもう会」として出発しました。今後も新たな市民グループの輪がこの「淡路島公園楽しもう会」として登録されていくことにより、複数の多岐にわたる活動が展開していくことと考えられます。
兵庫県立淡路島公園の活性化事業「アートウォークin淡路島公園」
2005年より設置された兵庫県立淡路島公園管理運営協議会では環境整備やソフト事業に関する企画実践が行われ、本校の林准教授が会長としてこれまで多くの事業を展開してきました。
その中でも2013年の秋季と2015年の春季にアートイベントとして「アートウォークin淡路島公園」を開催、特に、2015年度のアートイベントは、淡路島公園30周年記念事業及び淡路国際花と緑の博覧会15周年記念事業と位置付けられたプロジェクトの一環として、実施しました。主体は、兵庫県立淡路島公園30周年記念事業実行委員会(実行委員長:林まゆみ准教授)で、その委員会に属する市民団体である「淡路島公園ハーブの会」や「淡路島公園を楽しもう会」等が助成金を得たり、同様に委員会に属する淡路島公園管理事務所が協力したりして実施しました。
期間中の来園者数は97,694名で、主なプログラムは、①環境アート作品の募集及び展示、②環境アートワークショップ、③アート&ネイチャーガイド、そして④スタンプラリー、を提案実施しました。このアートイベントでは、企画運営、作品の募集、選出、招待作家への声掛け、展示場所等の監修、設営や管理運営に関するアドバイス、実施への協働など様々な取り組みを通じて支援してきました。
淡路島公園は、同じ県立の組織として淡路景観園芸学校の教員が共に、考えたり、実践したり、提案したり、というフィールドとして、今後も連携と協働を深めていきたいと考えています(担当:林まゆみ)。