平成28年度農業生産技術管理学会賞学会誌賞の受賞

本研究科の札埜高志講師らが、以下の論文で「平成28年度農業生産技術管理学会賞学会誌賞」を受賞しました。本論文では、肥料を多く与えれば、竹粉は園芸培養土として利用可能であることを示しました。今後は竹粉配合培養土の実用化の研究を行い、放置竹林問題の解決の糸口になる成果が得られればと考えています。

Utilization of Bamboo Powder as a Substrate for Horticultural Production
(竹粉の性質とその園芸生産への利用の試み)
 札埜高志・片岡圭子・滝澤理仁・岸田史生・豊田正博・金子みどり・城山豊
 農業生産技術管理学会誌 23(2):49-60, 2016. 
 

概要

西日本を中心として放置竹林の拡大が社会問題となっています。放置竹林の拡大を抑制するためには竹材の消費量を増加させる必要があります。札埜らは竹材を園芸培養土として活用することに思い至りました。そこで、竹材をパウダー化した竹粉が園芸培養土として利用できるか検討するために、竹粉を配合した培養土で栽培したフレンチマリーゴールド、イチゴ、ミニトマトの成長・収量を調査しました。標準的な量の肥料を与えた場合、竹粉を配合した培養土で栽培したフレンチマリーゴールドの成長は一般的な園芸培養土で栽培したものに比べて大きく劣りました。一方、標準的な量の2~3倍の肥料を与えた竹粉配合培養土で栽培したフレンチマリーゴールドの成長は、一般的な園芸培養土で栽培したものと遜色ありませんでした。同様の結果はミニトマト果実の糖度と酸度でも確認できました。また、イチゴ果実の重さと糖度は、竹粉を配合した培養土で栽培しても一般の園芸培養土で栽培しても違いはありませんでした。

竹粉配合培養土でのフレンチマリーゴールドの栽培
竹粉製造の様子
製造した竹粉
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