研究科8期生の山本あゆみさんが2020年度造園学会全国大会で発表した論文「山間の再生困難な荒廃農地への侵入樹木の利用と土地所有者の再利用意識に関する考察」がベストペーパー賞に選ばれました。本研究は荒廃農地に勝手に生えているヒサカキやカクレミノ、ネズミモチなどの植物を神戸の直売所で販売したところ収入を得ることが出来たこと、またその成果を荒廃農地の土地所有者に見てもらった結果、活用したい旨の意見を聞くことができ、荒廃農地を再利用する動機付けとなる可能性も示されたことが成果として挙げられます。
本年度発表された論文は全部で51件で、そこから11件の推薦があり、発表会を経て最終6論文が選ばれる結果となりました。今年度はオンライン大会であったため、インターネットのコメント機能を用いて議論をする形でしたが「カクレミノ、ネズミモチを販売されていますが、これらの用途は何でしょうか」「侵入樹木全体から見ると、活用できる樹種はごくわずかなようです。本研究で販売されなかった樹木の活用法については、検討されているのでしょうか。また、その可能性はありそうですか?」「現地の方と接した印象から、侵入樹木が収入源になりそうなら、有用樹種を積極的に増やす方向に展開しそうですか」など、多くの質問をいただくことができました。