研究科11期生 菊川 楓月さん
勤務先:阪神園芸株式会社 施設管理部 本店管理課
Q1:いまの仕事の概要や面白いところを教えてください。
当社は、企画・デザインから、施工・維持管理・公園施設等の運営管理まで行っており、その中で私はみどりの維持管理の部署にいます。現在は、大阪にある「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」というビルの壁面緑化、屋上緑化、そしてビル周辺の外構植栽の維持管理を行っています。
面白いところは、①植物はもちろん、それ以外の知識もたくさん必要で、日々学ぶことが多くあること、②実作業だけでなく、自身で考えて提案することがあり、チャレンジしがいがあること、③私が携わっている現場は特に他部署と関わることが多いので、いろんな人の意見を聞きながら自分の成長へとつなげられること、です。
Q2:進学しようと思ったきっかけは?
大学は文系の学部に進学し、在学中は博物館(得に植物園)で働いてみたいと思い学芸員資格を取得しました。ですが、植物そのものの知識がなかったため、さらに学びたいと思い、淡路景観園芸学校へ進学しました。
Q3:学校ではどのようなことを学びましたか?
学校では植物の名前や特徴といった植物の知識や、樹木生理学から、里山や生態系といったフィールドとしての植物のあり方や生きものについて、そして花壇や都市のみどりのデザインや役割など、多角的な視点で「みどり」について学びました。
Q4:学校の魅力はどんなところにありますか?
一番の魅力は、全寮制で2年間仲間たちと一緒に学ぶことができる環境であることだと思います。疲れた時には、寮の集会室で仲間と談笑したり、淡路島の自然を満喫したり、この2年間でないと経験できなかったことがたくさんあります。また、授業の時だけに限らず、自分自身で興味があることやチャレンジしてみたいことには、全力で先生方がサポートしていただけるので、非常に有意義な経験ができることも魅力です。
Q5:学校で学んだこと、経験したことのどんなことが今役立っていますか?
1年生の共通領域科目に「フィールド植物観察演習」という授業があります。そこでは、実際の植物をルーペなどで観察しながら、植物の科名・種名・学名まで覚えていきます。当時は覚えることで必死でしたが、だんだんと「科が同じだから似ている」、「学名の意味が葉の特徴を示している」などと理解していきました。この知識が今の仕事にも役立っており、覚えていたからこそすぐに対応できたことや、知らなかった植物を見たときも、どういうポイントで観察すべきか参考になっています。また、学校での2年間で、先生方や仲間の「探求心」にとても影響を受け、その心が仕事をする上での指標・モチベーションとなっています。
Q6:受験生へ一言お願いします。
受験生の皆さん、周りは就活で慌ただしい時期だと思います。自分自身は進学しても大丈夫だろうか、そんな不安もあるかと思います。ですが、「植物のことをもっと学びたい!」、「ランドスケープを知りたい!」、その気持ちがあればチャレンジして損はありません!進学することで、別の新たな道が開くこともあります。(私自身がそうでした。)
人生は一度きり、ぜひ後悔のない道を進んでください!