研修部では今年度からの新たな試みとして、全国で活動する会員の園芸療法実践の場を見学する研修会を開催することになりました。これは園芸療法関連の現場からの学びと会員相互の交流、意見交換をすることが目的です。

その第1回目が、令和元年8月24日(土)、園芸療法課程全寮制7期修了生の高畑雅子さんが運営するコミュニティガーデン「海のしずく」(富山県高岡市)で行われ、15名が参加しました。富山での取り組みについてのお話を伺った後にコミュニティガーデンとしてオープンしているご自宅の庭をゆっくり見せていただきました。また簡単なプログラムも教えていただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

. 講義

映像を見ながら、高畑さんから学校修了後の10年について、お話を伺いました。

園芸療法の基盤がない地方で仕事を得て継続していくことの難しさや、地域に根差したコミュニティガーデンが果たす役割などを学ぶことができました。

「ひたすら発信し走り続けた10年。いろいろな資料を作成し、予算が決まる前にパソコン持参で営業。タウンミィーティングで発表、東日本震災支援(被災地・県内避難者)、講演会と園芸療法の魅力を広めるために活動をしてきました。行政と団体の絡みで仕事を斬られたことも。そんな中で力づけられたのは、やはり対象者の皆さんの「ありがとう」「楽しかった」「またしてね」とイキイキされる姿でした。オープンガーデンを作ることが最後の夢と考えてきた今、古希を前に新たにステップを踏みたいと、地域に根差したコミュニティガーデンをオープンしました。現在、不登校児に関わっていますが、未来を担うこども達と共に植物活動を継続し、地元の方々とそして自分自身のために、スローライフでゆっくりと楽しみながら園芸療法と向き合い、ガーデンに集う皆さまと共に健康寿命で人生を終えたいと思っています。」(高畑さんのコメントより)

 

 

 

 

 

 

 

 

2. ガーデン見学

たくさんの植物が育っている広い庭に驚きました。コクトウキビ、チーゼル、ルバーブ、フジバカマ、ホーリー、オオギ、アカザ、メガネヤナギ…様々な植物と触れあうことができました。その中でもタイガーメロンは知らない参加者も多くみなさん興味津々でした。

環境に合わせた植栽やその管理方法、それぞれの植物を育てるねらい、コミュニティガーデンの役割など学ぶところが多くありました。また、捨てる物の再利用方法などお金をかけない庭づくりの工夫も教えていただきました。

帰りには、高畑さんが栽培しておられる挿し木や挿し芽で育てた多くの苗をお土産としていただき、高畑さんの人間力、優しさを強く感じることができました。

PAGE TOP