12月2日、複合型交流拠点ウィズあかしで、平成30年度第1回園芸療法スキルアップ研修会が開催され、会員以外の方2名を含む計12名が参加しました。

重度身体障がい者施設に関わったことがきっかけで園芸療法を学び、学校終了後は施設に戻って園芸療法を実践しておられる荻原邦子さんを講師に迎え、施設での活動報告をしていただいた後、参加者全員がハーバリウム作りを体験しました。ハーバリウム用のドライフラワーやプリザーブドフラワーなど20種類以上の色とりどりの植物材料が並べられ、華やかな雰囲気の中での研修会となりました。

活動報告では、栽培や創作などの活動を、利用者に応じたねらいを持って継続して行い、回数を重ねていくことで、利用者や家族に少しずつ変化が見られたことがわかりました。

そして「利用者1人1人に出来る作業が見つかり、それを繰り返すことで自ら動くことが出来るようになる。そこから園芸における自分の役割が生まれ、満足感や達成感を得ることができ、自信に繋がる」「園芸作業を通して、自分が世話をして貰うだけでなく、植物の世話をすることが出来る存在であると気づくことができる」といった園芸療法ならではの良さを改めて学びました。

また、施設の活動の中に、これまでの研修会で行ったハボタンや野菜の栽培も取り入れられており、研修会に参加することで園芸療法士自身のスキルアップに繋がることはもちろん、活動の幅も広がり成果にも繋がっていることが伺えました。

 

ハーバリウム作りでは、皆さん悪戦苦闘しながら小さなビンの口から植物を詰めていましたが、オイルを注ぐと中の植物が生き生きとし、光に照らされキラキラと輝き、「きれい」「素敵!」と満足されている様子でした。「うまくできるかな~という不安から始まりましたが、植物を選び作り上げていく楽しさ、出来上がりの満足感、達成感、作品を通しての参加者同士のコミュニケーション、褒められる喜び…と園芸療法の効果を体感した」との感想もいただきました。また現場に応じたプログラムの提供の仕方についての意見交換もできました。

  

 

研修会全体に対しては、「栽培の悩みについて相談できたのが良かった」「日頃の活動内容や悩みなど気軽に話ができたのが良かった」などの感想が聞かれました。「植物が人を癒す」「創造活動が人を癒す」「人が人を癒す」ことを実感した研修会でした。

(文責 研修部)

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