新年度がスタートし、1か月が過ぎようとしています。
 覚えること、やるべきことがたくさんの園芸療法課程ですが、学生同士の仲も少しずつ深まり、助け合いながら頑張っているところです。
 このページでは、そんな学生たちが受講している授業をご紹介していきます。

 

 

「癒されるみどりの環境とはどんな環境? その時、人の脳では何が起きている?」

 人が行う注意には、自発的注意と非自発的注意があります(注意回復理論:カプラン,1989)。解放、広がり、魅了、適合性という4つの注意回復要素が満たされる環境では非自発的注意が働き、ストレス回復につながるのです。

 この心地よい外的刺激が五感(感覚器)から入力される時、自ら何かを考えようとする前頭極外側(おでこの左右の外側あたりの大脳皮質)の働きは弱まり、反対に、前頭極内側(おでこの眉間よりやその内部の大脳皮質)や後部帯状回が賦活するデフォルト(安静)モード状態になっています。こうした状態はストレス回復に働きます。

 屋外、屋内を問わず、人が美しい植物を眺めて「ぼーっと」できる場面を作ることは、ストレス回復をねらいとする園芸療法の基盤となるのです。

 授業では、解説の後、アルファガーデンを学生と散策し、カゼボの椅子に座って窓枠の外の景色を見る、目を閉じて鳥の声に集中するなどしてデフォルトモードを体験したり、沈床花壇の水辺で4つの注意回復要素(解放:日常が見えない、広がり:青い空、魅了:水の音・波、適合性:自分の好きなように行動できる)を確認したりしました。

    

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