2月14日(日)午後、明石公園内のサービスセンター西館にて、今年度最後の研修会を行いました。今回は活動報告会として、3名の修了生が日頃の活動や研究について発表し、修了生19名が参加しました。

 

鈴木沙紀さんの発表の様子

昨年園芸療法課程を修了し、専門研修生として、健康増進の観点から主に個人宅庭園についての研究をされてきた鈴木沙紀さんは、園芸療法を行う環境に必要な7つの要素(解放、広がり、魅了、適合性、安全、運動、社会的支援)から、施設の庭を評価し、より良い庭づくりに向けての改善策を提案されました。

川村明代さんの発表の様子

障害者の自立訓練施設で園芸療法を取り入れられている川村明代さんは、高次脳機能障害があり、ひきこもりがちであった男性が、植物のある環境の中で植物に触れ、世話をし、仲間と過ごす時間を持つことで、ひきこもりから脱し、他者とのコミュニケーションにも改善が見られた事例を紹介して下さいました。

長谷川佳奈子さんの発表の様子

高齢者のデイサービスの管理者として活躍されている長谷川佳奈子さんは、通所介護事業の現状について説明をされた上で、事業所の設立から今に至るまでの苦労や努力、5年の歳月を経て得られた成果として、植栽豊かな庭、職員の理解と園芸活動の定着化、そして地域からも園芸療法士のいる施設として評判を得ていることなどを発表されました。今後の課題として後継者の育成にも言及されました。

参加者の様子

限られた時間の中で、参加者同士の意見交換の時間は十分とれませんでしたが、参加者からは、「バリエーションがあって良かった」「様々な視点からの発表で充実していた」「一つ一つの発表をじっくり学ぶことができた」等の意見が聞かれました。修了生のその後の活躍の場や実践の内容を知り、学ぶことで、植物の持つ力と園芸療法士の関わりの大切さを再確認するとともに、新たな視点が得られた有意義な研修会となりました。

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