5.ムクゲ

 

学 名:Hibiscus syriacus
科 名:アオイ科フヨウ属

原産地:中国
植栽場所:日本庭園と事務棟の間の通路

     花の庭

 

あれ!??あれは小笠原諸島でみたハイビスカスの花!!?に似ているけど、なにかが違う、、、Hibiscusという学名がつくのも納得してしまいました。

今回はハイビスカスのように南国風のきれいな花を咲かすムクゲを紹介します。

 

ムクゲは、北海道南部から沖縄まで、庭園や生垣に広く植栽されており、日向を好む落葉低木です。高さは2~4mで、成長がきわめて早く、萌芽力に富んでおり、強剪定にも耐えます。

葉は互生につき、カクレミノやクスノキなどと同じ三行脈です。葉縁は、欠刻状となり、不揃いの粗い鋸歯があります。また、葉の表裏の主脈と側脈にはわずかに毛が見られますが、じぃーーーっと見てもあまりわかりません。葉をちぎるとキュウリの臭いを少し薄くした臭いがしました(筆者の見解)。

花は、花期が7~9月で、赤紫色、白色、桃色など花色が多いのが特徴です。通常は、花弁が5個ですが、八重咲きの品種もあります。ちなみに園芸学校にあるムクゲは園芸品種のものです。盛夏に次々と咲き続け、1つの花は1日だけ開きます。ちなみに筆者は一日だけ花を咲かすか観察してみましたが、2日、3日と咲き続けていました。

唐の詩人白楽天もこの花の短命・はかなさをうたっています。その詩は、『槿花一日の栄(きんかいちじつのえい)』ということわざにもなっており、意味は「はかない栄華」だそうです。

筆者もムクゲの花のように「はかない栄華」でも、世の中のために少しでも役立っているなぁ、、、活躍できたなぁ、、、と思えるときを夢見て、日々精進していきます!!!圧倒的成長!!

 

 

文化の中のムクゲ

白花のつぼみを乾燥したものは下痢止め、胃腸カタルの薬として使われています。また、樹皮や果実も薬用として用いられ、日本へも薬用として奈良時代に伝わったものと考えられます。

また、樹皮には繊維があり、製紙の補助材料として使われたこともあります。

 

 

 


<文献資料①:濱野周泰(2007),原寸図鑑 葉っぱでおぼえる樹木2,柏書房>

<文献資料②:上原敬二(2012),樹木ガイドブック,朝倉書房>

<文献資料③:岩崎哲也(2012),都市の樹木433,文一総合出版>

<文献資料④:馬場多久男(2009),花実でわかる樹木,信濃毎日新聞社>

<文献資料⑤:中川重年(1991),日本の樹木下,小学館>

<文献資料⑥:ことわざ図書館 

       http://www.kokin.rr-livelife.net/koto/koto_ki/koto_ki_8.html>

 

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