3.コブシ

コブシ

学 名:Magnolia kobus
科 名:モクレン科
原産地:九州、本州、北海道、済州島
植栽場所:一般道路沿い

 さて、この赤くてボコボコしたものは何でしょう??
 正解は・・・・・・コブシの実です!

 なんとも不思議な形をしていますね!人によっては少し不気味な印象をもつかもしれません。
コブシといえば、春に真っ白いきれいな花を咲かせますよね。これがコブシの花です。

 

コブシ花は3月から5月にかけて咲きます。花弁は6枚で、芳香があるのが特徴です。 花に注目しがちな植物ですが、今回は夏にみのる このデコボコした実に注目してみました。
この実は集合果と呼び、コブのような部分に種が入っています。「コブシ」という名前も、この拳を握ったような姿が由来です。コブの付き方も様々で、私が観察した木には30個近い実がついていましたが、エンドウ豆のように列状に並んだものやボールのようにコブが集まっているものなどいろんな形がありました。今はまだ堅いですが、9~10月になると実が熟して、赤い種が出てきます。
赤い種が気になったので、実際に中身を見てみました!コブ一つにつき、種が一つ入っていました。ツルンとした綺麗な赤い種が出てきました!

 

コブシよ~く見ると、赤い種から白い糸のようなものが伸びています。実が熟して種が飛び出るときに、この白い糸にぶら下がった状態で出てくるそうです。熟した時の様子も是非見てみたいですね!

 

「文化の中のコブシ」

 コブシは、幹・花・種子すべて何かに利用できるそうです。幹は、建材として茶室の柱に用いられます。花のつぼみは乾燥させて漢方薬として利用でき、頭痛・鼻炎・鼻づまりなどに効果があるそうです。また、香りのする花は香水の原料にもなります。種子は、赤い種子のみを集めて焼酎と砂糖に漬けると、変わった香りの果実酒を作ることができるそうです。果実酒にできるとは驚きです!ちょっと作ってみたくなりました。

 


<参考①:日本の樹木 山と渓谷社>
<参考②:食べて効く!飲んで効く!食べる薬草・山野草早わかり 主婦の友社>

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