3. ギョリュウバイ
科名:フトモモ科
学名:Leptospermum scoparium
分布:オーストラリア ニュージーランド
植栽場所:ロックガーデン
最近かなり寒くなって来ており、布団から出るのが億劫になってきました。さて、寒くて花が少ない今の時期にも、小さくてかわいい花をたくさん咲かせている木があります。
ギョリュウバイという木です。
ギョリュウバイは、常緑の低木~小高木で、オーストラリアやニュージーランドが原産です。温室の鉢植えでは30~40センチですが、原産地での高さは10メートル以上になるそうです。枝は赤褐色で細く、葉は互生です。
学校には、ピンク色の花をつけている木と白色の花を咲かせている木があります。また、これらの木は八重咲き種で、バラのような見た目をしています。初めて見たときはバラの一種かと思ってしまいました。花びらのピンク色と、中心の黒色が高貴な雰囲気を出していて個人的に好きな花のひとつです。
ところで、ギョリュウバイという言葉を知らなくても、マヌカハニーと言えば知っている人も多くなるのではないでしょうか。ピロリ菌や大腸菌など胃腸疾患の改善、口内炎の防止などの効能があると言われている蜂蜜のことです。このマヌカハニーですが、実はギョリュウバイの蜜を集めたものです。美しい見た目に加え、実用性もあるとは…。将来、庭があれば植えたい木です。実家でも母がマヌカハニーを使っていた記憶があるので、今度効果があったか聞いてみたいです。
“クローズアップ「実と種」”
今月のテーマ、ギョリュウバイの実と種についてクローズアップします。ギョリュウバイは花を咲かせた後、写真のような白みがかった実をつけます。
種を取り出すと、とても小さく細長い種がたくさん出てきました。学名Leptospermum(レプトスペルムム)は、ギリシア語のレプトス(leptos:薄い)とスペルマ(sperma:種子)からなり、この細長い種子の姿にちなむそうです。
参考文献:
- 林 弥栄(1985)山溪カラー名鑑.株式会社 山と溪谷社,東京,518pp.
- 株式会社コサナ http://www.cosana.jp/manuka/
- ヤサシイエンゲイ http://www.yasashi.info/ki_00008.htm