さる5月30日、韓国ソウル市で開催された国際都市農業会議(The 3rd Seoul International Urban Agriculture Conference)で、平田教授が「日本の都市農業の現状と今後」について招待講演を行いました。
以下に平田教授からの報告を掲載します。
国際都市農業会議参加報告
私は、さる5月30日、韓国ソウル市で開催された国際都市農業会議(The 3rd Seoul International Urban Agriculture Conference)で、「日本の都市農業の現状と今後(Unique situation and various efforts for matching between farming and residential land use - Overview and perspective of Japanese Urban Agriculture -)」と題して講演を行ってきました。
この国際会議は、人口集中による都市の居住環境悪化に
対応する方策の一つとして、市民が農作業に関わることの効果に着目したソウル市役所が中心となって3年前から開催してきた「Urban Green Expo」のなかのプログラムとして開催されたものですが、今年は、「セウル号事故」を受けて、華やかなイベントの自粛が行われ、この国際会議だけの開催となりました。
会場となったソウル市役所前広場は、毎年のExpoの展示に代わり、犠牲者を追悼する場となっていました。
国際会議は、世界の8カ国からたくさんの参加者を迎え、韓国都市農業会議議長のアンさんのご挨拶で始まりました。
私は、開催事務局からの依頼により「日本における都市農業の現状と今後」について、講演を行いました。
英語の説明を韓国語に訳してもらう方式だったので、どれだけうまく伝わるか若干の不安がありましたが、講演後すぐに会場からはいくつかの質問も出され、概ね理解していただいたものと思います。
翌日は、参加者でソウル市内の都市農業活動の現場を視察し、その後参加者でワークショップを行い、「都市農業の継続性確保に必要なことは」というテーマで議論を行いました。
韓国では、最近「都市農業の育成及び支援に関する法律」
http://blogs.yahoo.co.jp/gardencity21/67088491.html
が制定されるなど、国をあげて都市農業の振興にあたっており、都市内のさまざまなところでその促進策が講じられています。
途中では、その場所で参加者もちょうど田植えの時期だった
ので体験をさせてもらいました。
見学後の国際ワークショップは、にぎやかなうちにも
真剣な議論が行われ、今回の会議をきっかけに国際ネットワークをつくっていくことを宣言して終えました。