達先生には、都市生態学のご専門の立場から、都市の生物20140415-143009-5050
多様性や緑化、都市化に伴う大気や水質などの環境変化への対応などについて、中国の取り組みをベースに教育活動にあたっていただきました。

 

 

達先生の教育活動

達先生は華東師範大学環境科学系 (Department of Environmental Science and Technology、 East China Normal University) 主任(学部長)教授として、教育、研究だけでなく大学運営や上海市の事業に対しても積極的に参加されており、多忙な中の滞在であった。活動拠点である上海市は中国の直轄市として急激な都市化が進行している地域でもある。専門は植生生態学、都市生態学、植生工学、生態計画及び環境評価で、森林の動態・再生、都市の生物多様性や緑化、都市化に伴う大気や水質などの環境変化に関する研究をされている。

上海市は2010年に万国博覧会が開催され、都市のインフラ整備が急速に進んだ結果、大気や水質環境は改善されつつあるようであったが、都市内に位置していた工場などは周辺地域に移転し、都市近郊での環境汚染が進んでいる。

園芸療法課程学生に対しては、「急速な都市化に伴う上海環境質の変遷及び緑づくりの現状」、「上海における公園緑地の形態及びその利活用の変化」として、公園緑地の利活用についての情報が提供された。

生涯学習コース花と緑のまちづくり本科コースにおいては、「上海における公園緑地の形態及びその利活用の変化」として、環境汚染の現状を概説した後、上海の公園緑地を歴史的変遷からタイプ分けし、その特徴と見どころの解説がなされた。

研究科学生に対しては、「上海における都市生態学研究の現状及びEcological Cityづくりへの取り組み」、「急速な都市化に伴う上海環境質の変遷及び生物多様性への影響」、「都市生態系における近自然型復元の理論及び上海の試み」として、都市における生物多様性の維持・向上に貢献する緑化のあり方などについて、試行錯誤など実践をもとにした情報が提供された。

授業では、各コース担当教員との事前打ち合わせを行い、それぞれの目的に合った内容としていただいた。上海の最新情報が盛りだくさんであったが、質疑応答も活発で短期間ながら情報交換はできたと思われた。

共同研究は「都市域における緑地創出の日中比較研究」として、淡路島の都市および近郊域における特に草原の概要調査を行った。上海における草原植生は人為的影響が強く影響しているが、淡路島における二次草原には古くから自生している種や個体群が残存しているものもある。淡路島内の墓地植生の組成や構造について概要調査を行い、人為的な影響について中国との比較をもとに議論を行った。また、東アジアの代表的な自然植生である照葉樹林に関する議論を行った。

右写真は、上海都市域に創出された森林.20140415-143525-9802
落葉広葉樹林の下層に常緑広葉樹林を植栽することで,複層林となるとともに種多様性も高くなっている

 

 

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