2019年11月30日~12月1日にかけて,台湾の宜蘭地区で農業支援活動を展開している国立台湾大学の演習に参加しました。これは今年の9月に締結した学術交流協定の一環であり,本校からは教員2名(嶽山洋志准教授,光成麻美インストラクター),学生4名が,台湾大学からは教員2名(Ho-chia Chueh教授,Shenglin Chang教授),ティーチングアシスタント2名,学生8名が参加しました。さらに当日は若い農家さん6名も参加し,合計24名程度での活動となりました。
農家さんとの交流
宜蘭は,地域支援型農業(Community Supported Agriculture)が活発な地域です。これは生産者と消費者が連携し,前払いによる農産物の契約を通じて相互に支え合う仕組みで,消費者の農作業への参加も見られます。無農薬・無化学農法が基本の伝統的農法が採用され,比較的高値で生産物が販売されています。交流では,コシヒカリと台湾米のブレンド米を作ったり半農半X(農業+宜蘭市内の朝市のツーリズム)に取り組んでいたりと日本での知見を取り入れた農活動を行っていることがわかりました。
台湾大学との交流
今回のプログラムを通じて台湾大学の援農プログラムを理解することができました。目的は農業(農業の機能や価値,農家の仕事など)と食(健康的な食事,食文化など)の理解で,具体的な手法として,異分野からの学生の参加,農作業体験,農家さんとの議論といった内容でした。今回のプログラムで学生は主に台湾農家の農作業(草刈やジャガイモとニンニクの植え付け)の一端を体験したり,宜蘭の郷土料理を食したり,農家さんと学生とのやり取りを聞いたりと短い時間ではありましたが,いくつかの情報を得ることが出来ました。
今後は国際援農ツーリズムの具現化や農家さんとの連携を通じた商品開発,台湾と日本の農業分野における共同研究などで交流を深めていくことができればと考えています(嶽山洋志,光成麻美)。