日中平和友好条約締結40周年記念「日中大学生千人交流大会」参加報告
さる8月30日から北京で開催された中平和友好条約締結40周年を記念する「日中大学生千人交流大会」に、本校から研究科一年生の上野真生君が参加してきました。上野君から参加報告記事を寄稿しえもらいましたので、以下の通り紹介します。
私は日中平和友好条約締結40周年記念として「日中大学生千人交流大会」に参加するため、8月下旬に北京を一週間ほど訪れました。千人交流大会は日本から五百人、中国から五百人の大学生が集まり、会場の北京大学は熱気に包まれていました。また安倍首相と中国の李克強首相も祝辞を寄せられるほど、両国共に双方の交流を重要視しているのが伝わってきました。
中国政府が主催する日中友好大学生訪中団というプログラムは、二年前より開始されていて、日本と中国の文化の共通理解と若者の相互交流を目的としています。このプログラムに応募したきっかけは中国から来た留学生がこの学校に多く在籍していることもあり、彼らの国を直に触れておきたいと考えていたことにありました。
訪中は北京を中心に一週間をかけて行われており、日程は主要な観光地を巡り中国の歴史・文化を知り、首都師範大学での学生交流会や中国国際放送局への訪問もありました。そして、北京大学で行われた「日中大学生千人交流大会」です。学生交流としてソフトボール部の対抗試合に参加し、ディスカッションもありました(テーマは「日中のなつかしさの概念」について。懐かしいという言葉は中国語では訳すことが難しいそう)。後半からの舞台上では日本と中国の文化紹介として、合気道や京劇のパフォーマンスがありました。講壇においては両国首相の祝電があり、林文部科学大臣(当時)が演説をされました。共通していたメッセージは日中がともに未来志向で交流と発展を進めていくといったものに要約されます。日本語と中国語は過去を表わす時制においては欧米の言語に比べてあいまいであると言われています。だから、私たちは過去の概念から脱却しやすいのではないかと在籍していた外国語大学時代の教授が仰っていたことを思い出しました。これからは過去の出来事から派生したイメージに縛られることなく、現在進行形で新たな関係を築くべきだと感じました。
最後になりますが、中国はお隣の国なのにお茶の匂いにせみの鳴き声まで違って驚きの連続でした。(餃子の中身にいり卵が入っているんです!)。そしてその驚きが訪問中に更なる興味・関心に変わっていったのは事実です。中国を1つ知れば、もう1つ中国を知りたいと思える自分がいることが分かり、友好はこうして相手を知ることから始まっていくのだなと感じています。
研究科1年生 上野真生