韓国で行われた園芸療法エキスポ・国際シンポジウムで豊田准教授が日本の園芸療法と研究成果を紹介しました。
以下、豊田准教授からの報告です。
平成25年9月11日~15日、韓国南部の漆谷郡で、
Chilgok Horticultural Therapy Expoが開催されました。13日には Horticultural Therapy International SymposiumがChilgok Education and Culture Hallで行われ、Ki-Cheol Son教授(韓国、建国大学)、Chun-Yen Chang教授(台湾、国立台湾大学)、Candice Shoemaker教授(米国、カンザス州立大学)、豊田正博准教授(日本、兵庫県立大学/兵庫県立淡路景観園芸学校)らが演者となり、各国の園芸療法事情、研究状況を発表しました。
豊田准教授の発表内容(一部)を紹介します。
日本の園芸療法教育、資格制度、受講者の特徴(社会人経験者が多い)などを紹介しました。
各国共通課題である、園芸療法士と園芸ボランティアとの
違いを明確にしていくための一例として、「本校が教育しているように、ICF(国際生活機能分類)に基づくアセスメント能力を身につけ、客観的、総合的に対象者の健康を理解して、その改善を図る能力の養成が重要である」ことを紹介し、多くの賛同をいただきました。
NIRS(近赤外分光法)を用いた研究で、各種園芸作業中における前頭前野脳血流増加の様子(健常者)や、園芸作業時の認知症高齢者の前頭前野脳血流増加を紹介しました。脳神経の可塑性(継続的に脳に刺激を与えることで、神経の働きが強化されたり、神経機能が回復すること)に関する研究成果が発表されている今日、園芸療法も前頭前野を活性化し、認知症予防に貢献するアクティビティの一つとして有望であることを科学的な根拠をもとに紹介し、高い関心を集めました。