平成26年9月1日から5日まで、沈教授が中国において、竹(bamboo)や藤(rattan)などを活用した景観形成施設づくりについて指導を行いました。
以下、沈教授によるレポートを掲載します。
中国における自然型素材の景観形成施設への応用の動向とそれへの指導
九月上旬、中国風景園林協会とともに、中国の「江西」、
「浙江」、「広東」諸県の竹(bamboo)・藤(rattan)などの加工生産を視察し、コンクールの審査員として景観づくりに関わる自然型素材の活用法を審査するとともに、従来の家具生産に使ってきた自然型素材を景観形成分野に応用する試みを視察した。
竹林拡大による里山の生態系の影響問題は、中国でも南方地方を中心に広く存在し、山全体が竹林に覆われる場合もよく見られる。
このようなことから、近年中国では、竹材をさまざまな
分野に使う研究が盛んとなっており、インテリアだけではなく、造園、まちづくりへの応用も一気に広がっている。
今回は、主に屋外での景観形成に活用する施設を製作する工場などを視察して、そこでの材料加工、生産のようすを見学するとともに、実際にそれらが活用された現場である公園や建築など公共施設での整備事例も見学し、現地の造園、建築、経済の各分野の専門家とともに、多様な視点からの意見を交わして、今後のさらなる幅広い活用へのアドバイスを行ってきた。