今月のテーマは「花とみどりの地域づくりへの第一歩」(私たちを取り巻く環境としての農地や里山の現状について学ぶ)です。

11月8日(水)から10日(金)までの3日間、兵庫県の環境とまちづくりガーデナーの役割や緑地の維持管理について学び、農業地見学と体験、里山林の維持管理について実習を行いました。

1日目からいきなりの里山林の維持管理実習では、実習林に赴き、放置された里山林の整備方法について実習を行いました。2グループに分かれ、下層の常緑樹を伐採・整理する作業と、竹炭に利用するための竹の伐り出しを行いました。

樹木や竹を伐ることもほとんどの受講生が初めての体験で、鋸がうまく使えずなかなか伐れなかったり、隣の木や竹にひっかかり、倒すのに苦労する場面も多くみられました。 

学校に戻ってから、12月の収穫祭に向けて各班ごとに料理する内容の打ち合わせを行いました。

    

 

          


2日目の農業見学では、丹波市と多可町の地域の取り組みについて見学しました。

丹波市では、青垣町の大名草(おざな)地区を訪ねました。大名草の集落は四方を山に囲まれた集落で、農業従事者の減少と高齢化による耕作放棄地の増加や山林の荒廃、独居高齢者の健康問題を解決するため、平成16年度に集落型NPO法人を立ち上げ、「愛菜館おなざ」を拠点として、農業振興活動を通じた集落全体の活性化に取り組んでおられます。残念ながらNPOは採算性の点から昨年解散され、事業活動グループとして活動を続けられています。

公民館で足立さんの説明を聞いた後、事業で栽培された大納言小豆の収穫を体験しました。正直手入れ不足で雑草だらけの葉竹でしたが、皆さん頑張っていい汗をかきました。

昼食は、愛菜館おなざの美味しい手作り弁当をいただきました。

    

2箇所目は多可町の岩座神(いさりがみ)です。ここは千ガ峰中腹の急峻な地形を活かした棚田が多く残っており、平成8年からは棚田オーナー制度にも取り組んでおられます。「日本の棚田百選」にも選ばれている美しい景観を楽しみながら、ボランティアガイドの方の案内で集落を散策しました。

    

3カ所目は同じ多可町の滞在型市民農園「フロイデン八千代」を訪ねました。60区画のコテージ付き貸農園はほぼ満杯で、多いときは十数件の予約待ちだそうです。それぞれ思い思いに野菜や花を育てながら楽しく滞在されている様子が伺えました。地元のまちづくりガーデナーOBの小林さんが案内してくださいました。

          

最終日の3日目は、今月のテーマ「兵庫県の環境とまちづくりガーデナーの役割」について平田先生から講義を受けた後、1日目に実習林から伐り出した竹を割って竹炭の材料にする準備作業と12月の収穫祭に向けて分区園の野菜の保育作業を行いました。

持ち帰った竹を一定の長さに玉切りし、竹割器で四つ割りにしてから内側の節を取り除く竹炭材料づくりはなかなか面白かったようです。

    

 

    


午後は、緑地の維持管理作業として宿根草の株分け作業について、田淵先生から指導を受けました。視聴覚室で説明を聞いたのち、過去のガーデナーコースで整備した緑地のシランの株を整理する作業を行いました。8年ほどそのままにされたシランは相当込み合った状態で、株分けして植え直す作業も大変でした。

    

 

 

 人数が多く、一度に全員で作業を行うのは困難でしたので、2グループに分けて、すぐ隣の今年度前期で整備した緑地の草引きなどの管理もしていただきました。

 

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