日増しに春を感じられる3月14日(金)に兵庫県立淡路景観園芸学校の修了式が開催されました。直後の緊張もさめやらぬ中、研究科修了生の代表7人が斉藤研究科長を囲んで研究科で過ごした2年間をふりかえって想い出を語り合いました。
斉藤:今日は景観園芸学校の修了式で、皆さんに兵庫県景観園芸士の認定書が授与されました。おめでとうございます。この2年間を振り返って、学校・寮生活などで、印象に残ったことをお聞かせください。
冨井:2年生になるときの冬の寒い中、フィールドの中に春の訪れを体感できたことです。風の詩というカフェテラスがありますが、そこからも四季の移り変わりをたくさん感じ取られました。
武田:良くも悪くも人間関係が濃かった。気軽に先生や事務の方と飲みに行ったことなど今までほかの学校ではないと思う。この学校では自然にそういうつながりができた。飲むと私は愚痴ばっかり言っていたような気がするな(笑)。
顧 :畑を初体験しました。結構この畑に助けられ、2年間自給自足できました。気分転換もできました。
野口:私が一番印象に残ったことは、いろんな人と知り合えたことです。また、そのことがこれからの人生において大きな財産になると思いました。この研究科には同じ目的を持ってみんな来ているので、つながりがとても広がりました。
西 :私も学校の外の人と結構な数の出会いがありました。実践的な演習をやっていることもあって、ローカルな淡路の地域の人にもたくさん出会い、お話をすることができました。
斉藤:淡路島でどんな人に出会いましたか?
冨井:南あわじ市の沼島で漁業を生業としている人と初めて話をし、漁師になったいきさつとか、苦労話などを聞けたことが良かったです。
藤原:研究に関連して、地域の農家のおじいちゃん・おばあちゃんと話をしていて一番印象に残ったのは、すごく深い田んぼ(ジュル田)で農業やっていたという苦労話や自分の知らない話を聞くことができて良かったと思いました。
李 :私は、領域のゼミが一番印象に残っています。先生方や皆さんによい意見をもらいとても良かったです。
斉藤:デザインの分野は個性的な先生が多いので、いろんな角度から見ていただけたと思います。
李 :大学の学部での卒業制作をやっているときは、指導の先生1人と同級生3人ぐらいが集まってやっていましたが、この研究科では、領域ごとに先生方がグループで指導してくださり、とても良かったと思いました。
斉藤:この学校を創る際に先生間の垣根を低くしようと申し合わせ、より近くで指導できるよう心がけてきました。それが評価されたようでうれしく思います。
斉藤:次に授業や研究上での感想は?また1年と2年の違いやギャップを感じたことは?
冨井:1年の時は詰め込みすぎた感がありました。2年の時も普通の授業があったら分散できたかなとも思いますが・・・。
武田:私は、1年の時にほとんど単位を取っていたので、春休みには外国へ行ったりとか、就活したりしていました。
野口:2年の前期では、外部の先生方の授業が多かった。また、その先生方の授業が面白いのに、みんな研究とか就活でばらばらになり、まとまった授業にならなかったのが残念です。1年生の時にいくつかあったらいいのにと思いました。
武田:隔年開講の授業をもう少し平坦にできたら良かったと思います。
斉藤:貴重な意見なのですが、カリキュラムは基礎、応用、発展ときっちり組み立てられているのですぐの変更は難しいかもしれませんが、今後の参考にさせてもらいます。
西 :1年の時に詰め込みすぎましたが、未知の分野の授業はためになりました。1年と2年を比べると、私は2年の授業の方が面白かったです。外部講師の先生方の授業も面白いのに、先生を知る機会がなかったので1年の時に外部講師のデモ的なオープン授業形式で、参加できたら良いと思いました。
野口:シラバスだけでは、どんな先生か、どんな授業の中身か、おもしろさは分かりません。私は2年の鳴海先生の授業がとても好きでした。
斉藤:鳴海先生の授業をじっくり聞けるのは幸せですね。
藤原:1年生からもう少し研究に取り組んでいたら、良かったかもしれません。
全員:3年あれば、ゆっくりできたかしれませんね。
斉藤:1年の後期はどうでしたか?また、2年の実践演習をやっていると人とのつながりが濃くなると思うけど、どんな印象が残っている?
藤原:澤田先生の授業で草原に出て観察したこと。また、環境修復ゾーンで里山の管理も体験しました。
李 :テーマを決めるのに、1年生の後期から研究のことを考えながら授業を受けていました。課題が多いと寝る間がありませんでした(笑)。もう少し時間がほしいと思いました。
斉藤:寮の生活はどうでしたか?
藤原:部屋が1人1室なので、自分の時間が取れて良かったと思いました。
斉藤:グループワークの充実度は?社会に出ても1人で仕事をすることはあまりないから。
野口:2年生になってからグループワークが少なくなったから、頻繁にイベントを考えていました。
斉藤:疲れたときの息抜きは?
武田:島(淡路)を出る。実家に帰る。グランドを借りてソフトボールもしたのも楽しかったです。
全員:フットサル、卓球、ボーリング、ソフトボールなどいろいろやりました。
斉藤:最後に、これから社会人になっていくにあたり、2年間で一番役に立ったことは?またこれからこの学校に入学しようと考えている人たちに何か一言をお願いします。
冨井:AGNやアルファメイトさんなど幅広い世代の人と交流できたことが、これからの自分の世界も広がっていくように思いました。
武田:やりたいことは、口に出す。そうすればつながる。夢に見たことが現実になります。
野口:剪定の練習をしたいなーと思っていたら、ついこの間実現しました。
斉藤:ここでできたネットワークは卒業してからもおおいに役に立つと思いますよ。
顧 :私は、留学で淡路島へ来ましたが、学校内だけで過ごすのではなく、交流下手だけれど頑張っていろいろな地域の人と交流しました。
野口:ここでの出会いは、ここに来なければ叶いません。
西:この学校には、社会のために何かしたいと思ったら、いろんな先生がいるので、すぐにできると思います。
藤原:いろんな世代の人とつながれる。
李 :知識の視野が広がりました。建築の方面では、淡路島には夢舞台とかセミナーハウスとかいろんな財産があると思いました。
斉藤:どうもありがとうございました。みなさんお元気でご活躍ください。