インストラクター
高岡 滋

本学の卒業生の就職先は行政・コンサル・施工・設計事務所等多岐に及んでいる。
いろいろな希望を持っている学生の中で、校内の施設整備、美化、適切な在庫管理、演習資材の効率的な運用などを目的に、施工系を希望する学生に基本的には設計・施工という形で学内の整備と学習をかねて協力をしてもらってきた。
今回は学校の授業(演習)外で、さまざまな施設、工作物の施工に取り組んできた学生の成果品について紹介してみたい。

1.資材置き場の整備
竣工:平成19年3月
学生:齋藤靖浩(8期生)、吉水祥平(8期生)、山崎修一(8期生)
概要:散在していた石材、瓦等の演習資材を集約し、在庫管理を容易にするとともに効率的な演習が
           図られるように資材の整理・整頓をおこなった。学習項目は、作図、測量(平板測量、レベ
           ル測量)、遣り方、基礎工、コンクリート知識や打設方法について等であった。

着手前の状況:資材が散在していて、空き地を利用していろいろな資材が置いてある、といった状態であった。

作図のための測量を実施

遣り方、基礎工の後、型枠を設置をして
コンクリート打設の準備ができました。

 
コンクリート打設後、固型枠を外すと
概容が見えてきました。

植樹(ベニカナメ)をして外柵も設置
竣工です。

2.植物系ゴミ捨て場の整備

竣工:平成20年2月
学生:吉水祥平(8期生)、山崎修一(8期生)、渡邊英一(9期生)
概要:当初に設置されていた竹の編柵が老朽化により崩壊同然になってしまい景観的にも問題があっ
           たので新設することにした。今回はメンバー的には一部が変わっただけなので、前年よりも
           少しだけレベルアップした内容にした。学習項目は、測量(レベル測量)、遣り方、コンク
           リート基礎工、鉄筋の配筋、型枠の作製と設置方法、コンクリート打設等であった。

手前の状況:編柵が崩壊してしまい、捨てる場所だけがある、といった状態。

遣り方、掘削をした状態。

基礎工(砕石基礎、コンクリート基礎)

配筋工:鉄筋を配したようす。

型枠工:型枠を作製して設置。

生コンを打設:バイブレータを使っている状況。

型枠を外すと構造物が姿をのぞかせました。

コンクリート構造物からゴミがみえにくいように外柵を設け塗装をしました。
床は砕石舗装にして、ホイールローダが寄り付きやすいようにしてあります。
竣工です。

3.演習用石材置場の整備
竣工:平成21年3月
学生:広瀬大助(9期生)、渡邊英一(9期生)、増岡静加(9期生)、
概要:演習で使用する石材は重量物であり、地面に直に置いておくとよごれが目立つ。また搬出入が
           容易にできるようにするために棚を設置して保管できるようにした。また今回は学生からコ
           ンクリートブロックを積みたいとの要望があったので、置場の両サイドにブロック工を施し
           た。学習内容は、測量、遣り方、基礎工、木材の加工・塗装・組立等である。

レベル測量、遣り方の実施。

脚部の基礎工:砕石基礎作業中です。

置場棚に使用する木材の防腐塗装のようす。

竣工後は造園技能士の受検練習用の石材などが置かれています。
棚仕上げなので資材が汚れることもなくまた一輪車や車の寄り付きもよく、搬出入が随分と容易になりました。

4.演習用資材(杭・丸太)置場の整備
  竣工:平成22年3月
  学生:帆足和徳(10期生)、遠藤健彦(研究科1期生)
       概要:演習で使用する杭・丸太は規格が多く、整理をしていかないと散在しがちになる。そこで
                  主に演習で利用される杭・支柱が整理・整頓できるよう整備を実施した。学習内容は、測
                  量(レベル測量)、遣り方、基礎工、木材の加工・組立、塗装等である。

測量(レベル測量)、遣り方の実施。

防腐塗装

組み立ててアンカーボルトで固定

脚部の設置、脚部基礎はコンクリート

台座部はビスで留める

竣工後は造園技能士受検用丸太や樹木植栽管理演習などで使用する支柱類などが置かれる。

紹介した学生の成果品はどれも立派に活用されているのと同時に資材の整理・整頓、校内美化、適切な在庫管理の運用面でも多大の貢献をしています。このような施工体験が社会に出て行ったときに少しでも役に立てばと願っています。

 

 

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