さる平成29年9月23日、宮城県石巻市の南浜津波復興祈念公園計画地で開催された「復興の森づくり植樹祭」で、本校平田教授が3年前から石巻の種を採取して育成していた苗木約300本を「現地での森づくりに役立ててほしい」と贈呈し、苗木の里帰りを実現しました。

 

平田教授は、東北の復興支援活動に関わるなかで、平成26年秋から地元で市民森づくりに取り組もうとしている市民団体の意向を知り、これまで継続的に種の採取から苗木の育成までの技術指導などを現地で行ってきました。そのなかで、よりたくさんの苗木を育てていくため、現地で採取した種の一部を兵庫県にも持ち帰り、早くから地域の種で森づくりを推進する活動に取り組む尼崎の森中央緑地の市民グループにも協力を求め、苗木の育成を行ってきました。

 

今回、公園の植栽計画がだいぶ固まってきたことから、多くの市民参加のもと植樹式が行われることになり、この機会に苗木の里帰りを実現して、現地での植樹がおこなわれたものです。

 

植樹式では、平田教授および尼崎の森で活動する「アマフォレストの会」の関係者から、石巻の市民グループ代表、および石巻市長に、兵庫で育てた苗の贈呈が行われ、その後約500名の参加者とともに約3,000本の植樹が行われました。

 

石巻市長による開会あいさつ
復興庁宮城復興局長からの祝辞


平田教授による苗木育成の経緯紹介
苗木育成に取り組んできたアマフォレストの会のメンバーとともに地元グループ代表と石巻市長に贈呈


参加者の前で記念撮影
約500名の参加者全員で記念撮影


参加者による約3000本の植樹
参加者による約3000本の植樹(東地区)


マルチング材の運び込み
マルチングも終わって植樹もほぼ終了


今回は、現地の植栽計画に合致した「コナラ」「クロマツ」を各150本里帰りさせましたが、兵庫では まだ残り約200本を育成しており、今後現地の計画の進捗にあわせて逐次里帰りさえていく予定です。

 

また、現地では公園計画上、今後15万本の植樹が必要となっていることから、引き続き苗木の育成指導と支援を行っていく計画です。

 

阪神・淡路大震災では、震災後大きく育っていく緑が多くの被災者を勇気づけました。兵庫で芽吹いたこれらの樹木は、今後東北の地で多くの被災者を勇気づけていくことでしょう。

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