植物には様々な形があります。樹木を見てみると、円錐形のものや円形のもの、盃状のものなど多様です。このような形には多くの場合、幹の生育の仕方や枝のつき方などその樹木の特性が現れます。植栽空間ではそれらの特性が活用されています。

 

例えば、縦の線を強調したいとき(シャープさを出したい時など)には直線的な幹の樹木を用いたりします。スギやメタセコイアなどの針葉樹には円錐形の自然樹形のものが多く、直線的なイメージが強くなると同時に、樹高も高いものが多く、目立つことになります。

学内のメタセコイア
(高さと紅葉がランドマークとしての効果を発揮)



それに対して、クスノキなどの円形に近い樹形をもつ樹木は、空間の雰囲気を和らげるイメージとなります。

明石公園のクスノキ


これらは、あくまでイメージなので周辺の状況によって雰囲気が異なることはあります。

 

雰囲気ではなく、樹木の形態を活用した使い方も見られます。

枝垂れた枝をもつ樹木も多くみられますが、枝垂れていると樹木の下には近寄りにくくなります。しかし、一部を剪定するなど若干手を加えることでまた違った活用が可能となります。写真はシダレエンジュという樹木ですが、園路沿いに生育していることを活かして、トンネルの形状に仕立てています。夏季には多くの人がこの下を通り、木陰の涼しさを実感できます。あるいは、枝垂れた枝の内側にベンチなどを置くことで、とても涼しい空間が出来上がります。

シダレエンジュのトンネル
(水生植物公園みずの森)
シダレエンジュ
(緑陰と落ち着きの効果が期待できる)


 

樹木など植物の特性を把握・理解し、そこに少しだけ手を加えることで多様な空間づくりが可能となるでしょう。

 

 

 

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