景観デザインにおけるイメージ表現の役割

景観は「人」と「環境」に関わる事物として見られます。景観デザインはただの「良い環境」を創出することだけではなく、「人」と「環境」の良好な関係性の構築も不可欠です。より良い景観デザインを成立させるためには、設計者(ランドスケープアーキテクチャー)は人と環境の良好な関係を分かりやすく表現し、景観整備に関わった他分野の専門家や利用者等とのコラボレーションを円滑に図らないと良い景観形成に結びつかない。

そこで提案者にとって提案のイメージ表現はとても重要なことになります。特に打ち合わせの場において、イメージ図でまとめることで速やかに関係者の意見を形で確認できることが合意形成に大きく役に立つことになります。私は、コンサルタントでの仕事の時代から意識的に自分のイメージ表現力を磨き、現在、実践教育の場でこの技を駆使しながら、学生と共に地域の公園設計を取り組んでいます。

イメージは万国共通の表現

短い時間で創出しようとするイメージが上手に表現できることには、もう一つの「利点」があります。それは言語の境を越えて万国共通の表現になることです。世界中どんなところに行っても、紙1枚+鉛筆1本があれば、どんなに言葉や文章で表現しにくいことがあってもスケッチ1枚を描けば理解をいただけることになります。以下のスケッチは私が学生の指導や仕事などのために作成したものです。人の視点とそこから眺める環境のイメージを表しております。ご覧ください。


地域の景観資源を表現するスケッチ

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